第49回衆院選 盗聴法(通信傍受法)に関する調査 日本共産党の回答


 この回答は、日本共産党から寄せられたdocx(Word)ファイルをHTMLファイル化して公開しています。
 一部の書式が変化している為、お寄せ頂いたdocx(Word)およびPDFファイルのコピーもリンク先で公開しています。御了承下さい。
 この回答は、10月25日に寄せられました。ありがとうございます。


-------------------回答はここから-------------------

盗聴法(通信傍受法)についての衆院選アンケートへの回答
日本共産党


Q1,アンケートご回答者について
政党または団体名と、ご回答いただいた担当者名・役職をご記入下さい。
(日本共産党 政策委員会 アンケート係)

Q2,犯罪捜査のための通信傍受に関する法律、盗聴法(通信傍受法)について、どの程度知っていますか。
 1.よく知っている  2.ある程度は知っている
 3.聞いたことはある  4.知らない
 5.その他(                            )

Q3,現在施行されている盗聴法(通信傍受法)について賛成ですか、それとも反対ですか。
 1.賛成  2.どちらかといえば賛成
 3.反対  4.どちらかといえば反対
 5.その他(                            )
 6.分からない

Q4,問3で、「賛成」「どちらかといえば賛成」と回答された方にのみお聞きします。
その理由を教えてください。(複数回答可)
 1.犯罪の摘発に役立つから  2.犯罪の抑止力になるから
 3.欧米各国にある制度だから  4.国防を含めた治安維持に役立つから
 5.インターネット規制に役立つから  6.反政府的な思想を取り締まれるから
 7.暴力団など、組織犯罪対策に有効だから  8.国際組織犯罪に有効だから
 9.その他(                            )
 10.分からない
 
Q5,問3で、「反対」「どちらかといえば反対」と回答された方にのみお聞きします。
その理由を教えてください。(複数回答可)
 1.犯罪に関係がない通信も聞かれる恐れがあるから  2.犯罪の摘発に役立たないから
 3.警察などに監視される恐れがあるから
 4.令状を出す裁判所のチェック機能に疑問があるから
 5.インターネットが規制されるから  6.反政府的な思想が取り締まられるから
 7.暴力団など、組織犯罪対策に有効でないから  8.国際組織犯罪に有効ではないから
 9.その他(                            )
 10.分からない
 
Q6,盗聴法(通信傍受法)について、普段どう呼んでいますか。
 1.盗聴法  2.通信傍受法  3.組織犯罪対策法
 4.犯罪捜査のための通信傍受に関する法律  5.秘聴法
 6.傍聴法  7.自由盗聴法
 8.その他(             )  9.特に決めていない
 10.分からない
 
Q7,盗聴法(通信傍受法)について、組織犯罪対策に効果があったと思いますか。それとも、なかったと思いますか。
 1.適正な効果があった  2.効果はあったが、十分ではなかった
 3.効果はないが、他の犯罪に効果があった  4.全く効果はなかった
 5.その他(                    )
 6.分からない
 
Q8,盗聴法(通信傍受法)はインターネット(Web・SNS・電子メールなど)、コンピュータ通信が対象に含まれています。このことは、コンピュータ通信にとって、よい影響があったと思いますか。それとも、悪い影響があったと思いますか。
 1.よい影響があった  2.どちらかといえば、よい影響があった
 3.どちらかといえば、悪い影響があった  4.悪い影響があった
 5.どちらの影響もなかった
 6.その他(                            )
 7.分からない
 
Q9,盗聴法(通信傍受法)第一条には「数人の共謀によって実行される」組織犯罪対策の法律とありますが、数人とは二人以上を指します(衆議院法務委員会(1999[平成11]年5月21日)・法務省の松尾邦弘刑事局長答弁)。このことはご存じですか。
 1.知らない  2.知っている
 
Q10,2016[平成28]年の改正で追加された盗聴法(通信傍受法)第二条の4以下及び第二十条以下では、通信の暗号・復号と一時的保存の規定が追加されました。
これは盗聴(傍受)対象者が使用する通話・コンピュータ通信の内容を一括して記録し、また通信業者より警察施設に盗聴(傍受)内容を電送し、警察施設での復号・閲覧を
可能にするものです。このことはご存じですか。
 1.知らない  2.知っている
 
Q11,盗聴法(通信傍受法)は日本國憲法上、合憲と思いますか。それとも、違憲と思いますか。
 1.合憲  2.違憲  3.どちらとも言えない
 4.その他(               )
 5.分からない
 
Q12,憲法二十一条にある通信の秘密不可侵についておたずねします。この規定は維持すべきでしょうか、それとも改変すべきでしょうか。
 1.維持すべきである  2.改憲し、憲法で制限を明記すべきである
 3.改憲し、憲法で権利をより強調すべきである
 4.改憲し、プライバシー権を創設してその中に統合すべきである
 5.その他(                                   )
 6.分からない
 
Q13,盗聴法(通信傍受法)の今後について、どうすれば良いと思いますか。
 1.盗聴(通信傍受)を拡大すべきである  2.改正前の内容に戻すべきである
 3.改正前よりさらに盗聴(通信傍受)の制限を厳しくするべきである 4.今のままでよい
 5.廃止すべきである  6.その他(                )
 7.分からない
 
Q14,問13で、1と回答された方のみお聞きします。盗聴(通信傍受)をどのように拡大するべきか、具体的に挙げて下さい。(複数回答可)
 1.ヤミ金を対象にする  2.賭博を対象にする  3.マネー・ロンダリングを対象にする
 4.テロを対象にする  5.テロ等準備罪(共謀罪)の罪状を一括対象にする
 6.内乱を対象にする  7.思想犯を対象にする
 8.個人犯罪を対象にする  9.著作権法違反を対象にする
 10.諸外国・地域を対象にする
 11.その他の犯罪を対象にする(    )
 12.令状で許可される盗聴(通信傍受)期間を延長する
 13.無令状での盗聴(通信傍受)を可能にする
 14.盗聴(通信傍受)機器を捜査対象に仕掛けられるようにする
 15.通信によるやり取りでは無く、会話を直接聴く盗聴(会話傍受)を可能にする
 16.現在禁止されている、医師、歯科医師、助産師、看護師、弁護士、弁理士、公証人、宗教者の業務に対する盗聴(通信傍受)の全部または一部を解禁する
(一部の対象:          )
 17.諸外国・地域の諜報機関と連携する
 18.その他(           )
 19.分からない
 
Q15,問13で、2と回答された方のみお聞きします。盗聴(通信傍受)をどのように縮小するべきか、具体的に挙げて下さい。なお、7-16は、2016年の法改正で解禁された項目です。(複数回答可)
 1.薬物犯罪を対象外にする  2.不法出入国を対象外にする
 3.銃器取り締まりを対象外にする  4.組織犯罪を対象外にする
 5.別件犯罪の要件を厳しくする  6.別件犯罪を対象外にする
 7.窃盗・強盗を対象外にする  8.児童ポルノを対象外にする
 9.振り込めなど、詐欺を対象外にする  10.恐喝を対象外にする
 11.逮捕・監禁を対象外にする  12.略取・誘拐・人身売買を対象外にする
 13.放火・殺人・傷害致死を対象外にする  14.爆発物使用を対象外にする
 15.立会人の義務付けを復活する  16.警察施設での盗聴(通信傍受)をできなくする
 17.国会での報告を詳しくする  18.立会人に切断権を設ける
 19.立会人に通信内容閲覧権を設ける  20.時限立法にする
 21.違法盗聴の罰則を厳しくする
 22.令状で許可される盗聴(通信傍受)期間を短縮する
 23.現在規制外の、携帯電話・スマートフォンなどの位置情報取得を規制する
 24.警察以外に盗聴(通信傍受)の権限を移す
 25.その他(                          )
 26.分からない
 
Q16,2012[平成24]年7月3日に批准した「サイバー犯罪に関する条約」第二十一条では、「通信内容の傍受」について、「必要な立法その他の措置をとる」と定めています。これについては、どう考えていますか。
 1.2016年の法改正で十分である
 2.2016年の法改正では不十分なので、さらなる法改正が必要である
 3.盗聴(通信傍受)を縮小または廃止し、批准はそのままにすべきである
 4.盗聴(通信傍受)を縮小または廃止し、盗聴法(通信傍受法)に関する条文では、批准を留保または破棄すべきである
 5.その他(                )
 6.分からない
 
Q17,同じく、「サイバー犯罪に関する条約」第二十九条では、条約締結国は、コンピュータ・データの保全を他の締結国に要請することができ、「他の条約締結国から要請を受けた場合」「締約国は、要請に応ずるに当たり、双罰性をその保全を行うための条件として要求してはならない」と定めています。要請国の法で要請可能な罪状ならば、相手国で罪にならない内容でも構わないというものですが、これについては、どう考えていますか。
 1.特に構わない  2.要請国に合わせ、自国の法も改正するべきである
 3.法改正を行わず、盗聴法(通信傍受法)に関する条文では、批准を留保または破棄すべきである
 4.その他(                )
 5.分からない
 
Q18,諸外国・地域による盗聴(通信傍受)について、どのように対処すべきとお考えですか。
(複数回答可)
 1.何もしない  2.システム暗号化など、セキュリティを強化する
 3.盗聴(通信傍受)に関する教育を進める
 4.通信に関わる企業・団体へのチェックを厳しくする
 5.対抗して盗聴(通信傍受)を行う  6.外交問題として取り上げる
 7.当該国・地域との通信を遮断する
 8.コンピュータ・電話によらない通信を利用する
 9.逆に協力して情報を得る
 10.その他(      )
 11.分からない
 
Q19,元NSA(アメリカ国家安全保障局)職員のエドワード=スノーデン氏は、NSAが日本を対象にした盗聴、諜報活動を行っていると告発しました。この告発は、信用できるとお考えでしょうか。それとも、信用できないとお考えでしょうか。
 1.信用できる  2.信用できない
 3.どちらともいえない  4.分からない
 
Q20,NSAなどによる日本大使館盗聴疑惑について、日本政府は「日米間でしかるべき実態把握のための意思疎通を行ったところでございますが、事柄の性質上、その詳細を公で申し上げるのは差し控えさせていただきたい」(参議院外交防衛委員会(2019[令和元]年5月9日)・河野太郎外務大臣)と答弁しました。政府は詳細を公表すべきとお考えでしょうか。それとも、公表すべきでないとお考えでしょうか。
 1.すぐに公表すべきである  2.時期を見て公開すべきである
 3.将来にわたって公表すべきでない  4.分からない
 
Q21,仮に、諸外国・地域の諜報機関が、盗聴の協力を持ちかけてきた場合、どのように対応すべきと考えますか。
 1.応じる  2.状況によっては応じる
 3.応じない  4.その他(                        )
 5.分からない
 
Q22,米国・英国・豪州・カナダ・ニュージーランドによる諜報機関の協力協定、FiveEyes(ファイブ・アイズ)(UKUSA協定)についての質問です。2020[令和2]年7月21日、当時の河野太郎防衛大臣が「FiveEyesをSix Eyesに変える」考えを明らかにしました。Five Eyesへの加盟に賛成でしょうか。それとも、反対でしょうか。
 1.賛成  2.部分的な協力なら賛成
 3.反対  4.その他(                         )
 5.分からない
 
Q23,衆議院議員総選挙において、盗聴法(通信傍受法)をどの程度争点にするつもりですか(立候補の予定がない場合は、争点にすべきと思いますかと読み替えてください)。
 1.最大の争点にする  2.重要な争点の一つにする
 3.争点の一つにするが、重要ではない  4.争点にするつもりはない
 5.その他(                        )  6.分からない
 
Q24,その他、盗聴法(通信傍受法)への見解について、これまでのご回答の補足も含め、自由にお書き下さい。2019年の参議院議員通常選挙以降、見解の変化などがあれば、併せてお願いします。
(800字以内)
 
盗聴法(通信傍受法)についてわが党の見解の変化はありません。明白な憲法違反であり、廃止すべきと考えます。

 盗聴の本質は、犯罪に無関係の通信をも根こそぎつかむ盗み聞きであり、憲法35条の令状主義、31条の適正手続きの保障を侵害する、明白な憲法違反です。盗聴拡大により、盗聴対象は窃盗、詐欺、恐喝、逮捕監禁、傷害等の一般刑法犯を含む極めて広範囲に拡大しました。このことは、広く一般市民が盗聴の対象となる危険があります。さらに、通信事業者の立ち会い義務を外すことにより、警察署内で第三者の監視もなく盗聴が可能になります。こうして得た情報は、共謀罪の捜査を含め、あらゆる警察活動に利用され、国民監視の社会に変質させる危険があります。この「盗聴の自由化」というべき拡大は、携帯電話、メール、SNS等をも対象とし、広く国民のプライバシーを侵害し、憲法21条2項通信の秘密、13条プライバシーの権利を著しく侵害する違憲立法に他なりません。盗聴法は廃止するしかありません。
-------------------回答はここまで-------------------


盗聴法(通信傍受法)に関する読者調査に戻る
盗聴法(通信傍受法)に関する調査 第49回衆議院総選挙立候補政党・政治団体編に戻る
本文目次に戻る
盗聴法について考えるに戻る