!『産經新聞』 産業経済新聞社 日刊紙
'96年10月6日号 「組織犯罪対策に特別法 法務省諮問案「盗聴」合法化盛る」
'97年6月27日号 「共産党部長宅盗聴 国・県に賠償命令」
「東京高裁 警官の責任は認めず」
6月30日号 「主張」「弁解の余地ない盗聴事件」
7月19日号 「組織犯罪防止 盗聴捜査導入を提案」、
「組織犯罪対策法の要綱案要旨」
▽9月30日号 「組織的犯罪対策関連法案」「社民反対で与党に亀裂」「通信傍受認める条項焦点」「法案提出強行なら連立離脱の可能性」
▽10月26日号 「犯罪収益の疑いある取引」「銀行に届け出義務」「通信傍受実施へ3要件」「「組織犯罪対策法案」要綱明らかに」、「■組織犯罪対策法案要綱の要旨■」
'98年7月25日号 「政治運動理由に寺西判事補戒告」
12月3日号 「裁判官発言制約は合憲」、
「発言する裁判官≠ノ賛否 支援運動は盛り上がり」、
「「公正らしさ論」再確認」南秀平、「寺西判事補分限裁判判決決定理由の要旨」
12月4日号 「産經抄」石井英夫(以下同)
'99年4月29日号 「衆院法務委員会でも足並み 自自公 日程一任を強行採決」
5月26日号 「主張」「ふつうの国≠ノ近づいた」、「通信傍受 4種に限定」
5月27日号 「産經抄」
5月29日号 「組織犯罪対策3法案を可決」、「オウム抑止効果も期待」村上新太郎、
「捜査へ強い武器=v、▲「サリン事件はふせげた? 通信傍受制度」小野義雄
6月3日号 「産經抄」
6月9日号 「民主党 「自自公」にらみ野党色強めざるを得ず」
6月10日号 「産經抄」
6月15日号 「無責任な盗聴発言には憤り」小沢英夫
*「談話室」(読者欄)より。
▲6月18日号 『通信傍受法案「何のため」見えぬ議論』
「組織犯罪根絶の「最後の手段」一般人守る厳重制約」、「暮らし守るために必要」
椎橋隆幸、「国会議員ら対象は問題」櫻井よしこ
*他にも佐々淳行氏や菅沼光弘氏らも発言していますが、記事を入手出来ませんでした。全て賛成論です。(櫻井氏は「国会議員とジャーナリストを傍受の対象から外せば賛成」という立場)
@6月19日号 「渡辺恒雄新会長に聞く」
*讀賣新聞社社長の渡邉恒雄氏が日本新聞協会会長に就任した際のインタビュー。盗聴法案について、「通信傍受法があったら、サリン事件のときの犠牲は出なかったはず」「われわれの通信を傍受したら、われわれの取材力をもってすればすぐに分かります」などと応えた。
@6月25日号 「通信傍受など組織犯罪対策法 来月中旬にも成立」、「国会正常化 首相、重要法案処理に全力 自自公協調印象づけ狙う」
@6月28日号 「政治つれづれ」「民主党の守旧体質=v花岡信昭
*民主党が盗聴法や国民総背番号制に反対するのを「通信傍受法は、犯罪捜査の世界にもグローバル・スタンダード(国際標準)を持ち込もうという話である」「民主党の最近の態度は、旧来の自民党型とは別次元の守旧体質をあからさまにしてしまったように思える。」などと批判。
6月29日号 「覚悟をもって反対するのか」高落剛
6月30日号 「権利ばかりの報道気になる」宇都宮功
*以上二つは「談話室」(読者欄)より。
▽「通信傍受法と「盗聴法」」「「似て非なるもの」なぜ強弁」飯田浩史
*「盗聴法」表記は一般国民へのイメージを悪くする作戦で、オウム真理教への破防法適用反対運動と同じと主張。
▽7月3日号 「組織犯罪対策3法案」「各国、成立に期待感」「OECD作業部会」
*OECD(経済協力開発機構)のFATF(金融活動作業部会)で日本が組対三法成立に全力を挙げ、成立が各国に期待されているという内容。
7月9日号 「産經抄」
7月18日号 ▽「久保紘之の天下不穏」「サイバー戦争 米の圧勝」「「ワナ」に嵌まった日本経済」久保紘之
*アメリカの軍民両面に於ける情報戦略への投資に対抗するため、「非常事態の決断のシステム」をつくる以外にないと主張。
@8月3日号 「自分の顔相手の顔 259」「プライバシー」「生活の一部知られた…それが何だ」曽野綾子
@8月4日号 「組織化する犯罪に対抗」「通信傍受法案きょう公聴会 「蛇頭」解明など期待」「厳しい令状請求の条件 プライバシーに配慮」小野義雄
8月10日号 「通信傍受法案など 参院委員会で可決」
8月11日号 「通信傍受の手順検証」、「産經抄」、▽「こうなる通信傍受」「捜査の最後の詰めに メール傍受まず信頼性」
8月12日号 「国会大詰め攻防」「野党抵抗に与党守勢 不信任案否決 結束は維持」
@8月12日号夕刊 「組織犯罪対策3法 成立へ」「首相問責など否決 野党、動議連発し抵抗」「ボタン投票拒否 空しい「牛歩」」、「組織犯罪対策3法 審議100時間 最後まで平行線」大谷次郎
8月13日号 「組対3法が成立」、「主張」「国際社会で責務果たせる」
「この戦術こそ逆コースだ」、「拙劣手法の民主」、「携帯電話 傍受技術これから」、
@「通信傍受法案の表記」「各社まちまち」、@「組織犯罪対策3法成立で警察庁 令状請求 本部長が決裁」、@「新国家公安委員会規則 制定へ本格作業」「携帯電話同士 傍受技術開発に課題」、「適正に運用を 野田国家公安委員長」、@「来年8月1日施行」、@「「非常に効果的だ」」、
*盗聴法成立に対する陣内孝雄法務相の談話。
@「組織犯罪対策3法「生みの親」 宇都宮地検 古田佑紀検事正」「世界で最も厳格 乱用あり得ない」
10月15日号 『新聞週間特集』「社説検証<上> 通信傍受法」「犯罪防止か人権か」、「●解説 「積極評価」と「強い懸念」」横田憲一郎
*産經の立場から見た各紙の社説検証と解説。原文の抜粋もあり。『社説の大研究 新聞はこんなに違う!』の題で単行本化されているので、そちらをお薦めします。詳しくは下の方に。
2000年3月2日号 『検察の疲労 5』「共産党国際部長宅盗聴事件(上)」
宮本雅史
3月3日号 『検察の疲労 6』「共産党国際部長宅盗聴事件(下)」宮本雅史
3月4日号 『検察の疲労 7』「地盤沈下した公安部」宮本雅史
8月15日号 「通信傍受法きょう施行」「法務省 6800万円かけ機材準備」
2001年3月28日号 「個人情報保護法案を閣議決定」「第三者へ無断提供禁止 違反者には勧告・命令」、「個人情報保護法案で適用除外改めて要求 民放連とNHK」
5月14日号 『エシュロン大研究 1』「「通信の秘密」は崩壊した」土井達士
5月15日号 『エシュロン大研究 2』「新たな標的は日欧企業か」土井達士
5月16日号 『エシュロン大研究 3』「米同盟国の日本は無関心」土井達士
5月17日号 『エシュロン大研究 4』「メールのやりとりも筒抜け」土井達士
5月18日号 『エシュロン大研究 5』「世界を監視する体制確立」土井達士
5月19日号 『エシュロン大研究 6』「時代に即応する執念の傍受」土井達士
5月20日号 『エシュロン大研究 7』「膨大な傍受情報を自動選別」土井達士
5月21日号 『エシュロン大研究 8』「盗聴逃れる通信手段なし」土井達士
5月22日号 『エシュロン大研究 9』「盗聴@e易で「悪名はせる」」土井達士
5月23日号 『エシュロン大研究 10』「欧州が目指す「完全目前」」土井達士
5月24日号 『エシュロン大研究 11』「「根拠ない議論」に反論なし」土井達士
5月25日号 『エシュロン大研究 12』「政府が通話を聴いている」土井達士
5月26日号 『エシュロン大研究 13』「「そんな機関は存在しない」」土井達士
5月27日号 『エシュロン大研究 14』「仏も傍受システム保有?」土井達士
5月28日号 『エシュロン大研究 15』「欧州「独自安保」の障害にも」土井達士
5月29日号 『エシュロン大研究 16』「米機関が暗号にアクセス?」土井達士
5月30日号 『エシュロン大研究 17』「日本にも迫る米の傍受網」土井達士、
「エシュロン 「「通信傍受目的」と結論」「欧州議会委報告書草案 露も傍受網開発か」関厚夫
5月31日号 『エシュロン大研究 18』「機密保護は「自己責任」で」土井達士、
「「産経新聞社記者指針」を制定」「新聞人の自覚 明文化」
6月1日号 『エシュロン大研究 19』「産業スパイ監視にも威力」土井達士
6月2日号 『エシュロン大研究 20』「日本政府の沈黙 際立つ」土井達士
6月6日号 『エシュロン大研究 21』「疑惑ぬぐえず無言の撤退」土井達士
6月7日号 『エシュロン大研究 22』「民間の盗聴「疑いない」」土井達士
6月8日号 『エシュロン大研究 23』「米・英・欧州 違い際立つ」土井達士
6月9日号 『エシュロン大研究 24』「「パソコンの中身」を通報」土井達士
6月12日号 『エシュロン大研究 最終回』
「連載の結びとして 日本に情報戦略はあるのか」土井達士
2002年3月31日号 「警視庁」「通信傍受法で初摘発」「覚醒剤取引携帯を傍受 組員ら3人逮捕」
2008年7月10日号 『2008米大統領選』「伝統≠フ中道寄りシフト」「オバマ氏 支持層拡大狙う」「無党派獲得へ政策に柔軟性」有元隆志
*外国諜報監視法(FISA、無令状の盗聴を合法化)改正案による、盗聴に協力した通信企業への過去に遡った免責を認める内容に賛成姿勢を取るなど、民主党大統領候補のオバマ氏がリベラルから「中道」に舵を切っているという記事。
7月11日号 「盗聴容認法案 米上院で可決」「テロ対策 訴訟を免責」有元隆志
*米国議会は野党・民主党が多数を握っていますが、オバマ氏を始め民主党内からも賛成が相次いだため可決しました(米国では原則として党議拘束は無い)。
2009年2月20日号 「ロシア、中国貨物船銃撃」「国境管理に強硬姿勢」佐藤貴生
2010年▽2月5日号 「グーグル、サイバー攻撃対策で米と協力」
7月21日号 「「米テロ対策機関は仕分け対象」」「ワシントン・ポスト報道」「極秘情報扱う1271組織・85万人」犬塚陽介
8月4日号 「UAEとサウジ 悪用を懸念」「ブラックベリー規制強化」村上大介、田北真樹子
*カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)社の高機能携帯端末「ブラックベリー」の通信が、UAE(アラブ首長国連邦)当局が盗聴困難であるため、「ブラックベリー」の一部サービスを10月11日から使用禁止にするという。
また、インドでも、3日までに全顧客の電子メール盗聴など、治安当局による監視を受け入れるとRIM社は表明。
*一般紙では、一番熱く盗聴法に賛成した新聞です。
『讀賣新聞』 読売新聞社 日刊紙
'96年!6月17日号 「匿名証言・刑事免責を導入」
「刑訴法改正案 来春提出へ 組織犯罪に対処」「「通信傍受」限定的に」
10月6日号 「組織犯罪に法規制 重罰化、没収も拡大 法相8日諮問 通信傍受制求める」、
「「カネ」「人」打撃狙う」西田隆
'97年6月27日号 「共産党幹部宅盗聴 国、県の賠償増額命令」
「東京高裁判決 警官個人責任は棄却」
7月19日号 「通信傍受を合法化」、「「人権」「摘発」揺れた議論」
'98年7月25日号 「判事補に戒告処分 仙台高裁 政治運動理由に」
12月3日号 「裁判官「積極的な政治活動」禁止」 最高裁が「合憲」判断」、
「最高裁大法廷の決定要旨」
1999年3月8日号 『政治 考現学』!「盗聴捜査 是か非か」「先進国では「合法」主流」「組織的犯罪対策3法案 成立のカギ」福元竜哉、「厳格な運用が不可欠」土本武司
4月30日号 「組織犯罪法案成立へ 公明党が賛成方針 傍受対象限定、条件に」
5月8日号 「公明、閣外協力検討へ 「中選挙区」焦点に」
5月12日号 「公明、閣外協力を表明」、
「「自自公」選挙協力 公明党内から不安続出」
5月13日号 「創価学会 公明閣外協力条件付き了承」
5月20日号 「公明閣外協力へ環境整備」「政策協議7月にも」「自自公幹事長が確認」
*この時点で公明党の閣外協力は内定していたものの、決定した訳ではありませんでした。そのため草川昭三国対委員長は、書面で抗議したという事です。
5月26日号 !「社説」「国際社会が求める組織犯罪対策」、
「オウム封じに法の壁」
5月28日号 「組織犯罪対策法案 衆院委きょう可決へ」「民主など委員長解任要求」
5月29日号 「組織犯罪法案を可決」、!「国際社会の要請にこたえる」福元竜哉
6月2日号 「組織犯罪法案 衆院を通過」、「通信傍受の追加修正困難」、
「社説」「傍受法の議論は事実を踏まえて」、「民主、欠席戦術不発に」
▽6月2日号夕刊 「よみうり寸評」
6月6日号 「「運用に厳格用件」林・警察庁刑事局長に聞く」林則清インタビュー
聞き手:井上茂男・小梶勝男
▽6月9日号 「「通信傍受」呼称で論争」「組織犯罪対策法案 参院法務委」
6月18日号 「欧米の通信傍受 捜査に幅広い活用」内田明憲・松田陽三・貞広貴志・中井康朗
6月30日号 『論考'99』「「社会の安全」の視点で」水野雅之
7月8日号 「保坂議員「電話盗聴」と告訴」
▽7月8日号夕刊 「「法案成立妨害の意図感じる」 保坂議員盗聴で国家公安委員長」
▽7月14日号 「「傍受法案」報道 TBSが訂正」
7月17日号 「変節対決」「通信傍受法案に飛び火」「民主 野中発言と恐怖政治リンク」「野中氏 「私にも反論権あるはずだ」」
▽7月22日号 「雑誌協会、十分な審議求める」
*日本雑誌協会(石川晴彦理事長)が盗聴法案について、「規定上、運用上の歯止め」などを求める修正を要望したもの。
7月26日号 「内閣改造 公明閣僚1−2」、!「検証 公明の連立参加」、
「民主党研修会終了 自自公との対決 鮮明に」、
!「民主含めた保守勢力次期衆院選後に結集 中曽根氏」、
「連合政治センター 民主軸の構想「自自公」で揺れ」
▽7月30日号 「組織犯罪対策法案」「きょう「参院60日目」 みなし否決適用対象に」
@8月9日号 「国旗・国歌法案 成立へ 自自公賛成 参院委で可決」「組織犯罪3法案 与党、委員会採決方針」、「残りわずか 最終盤国会 剣が峰」「定数削減法案 自由・公明の板挟み 収拾見通し立たず」「組織犯罪対策・住民台帳の2法案 強行突破探る与党」、「不信任案 民主手探り」、「政治を読む」「野党って何 非力さ浮き彫り、小手先戦術」渡部真也
8月10日号 「組織犯罪対策法案 参院委で可決」
@8月10日号夕刊 「組織犯罪3法 今夜成立 民主 不信任案提出へ」
@8月11日号夕刊 「内閣不信任案 否決へ 組織犯罪3法 自自公、今夜成立目指す」
8月12日号 「内閣不信任案を否決 組織犯罪3法案 野党抵抗続く」、
「捜査に新たな切り札」、「国会攻防 万策尽きた?野党時間稼ぎ」、@「組織犯罪対策3法案成立へ」「実効性確保焦点に 「「国民理解」へ広報徹底を」福元竜哉、@「延々演説、最後は牛歩 やじ飛び交う徹夜国会」
@8月12日号夕刊 「組織犯罪3法 午後成立 徹夜明け 採決始まる」、「国会ドキュメント」、「解説」「理解得られぬ「戦術」 55年体制の野党に逆戻り」玉井忠幸、「スロー国会 モー限界」「異例の投票打ち切り 与党議員「うんざり」 野党側「権利ある」
8月13日号 !「改正住民台帳法が成立 組織犯罪3法も」、
「与野党攻防 急速に収束」、「組織犯罪3法 運用規定策定に着手」、
「重要法案 相次ぎ成立」、「社説」「傍受の厳正な運用で信頼確保を」、
「参院本会議 与野党攻防異例づくめ」、「終盤国会徹夜の攻防 程遠い「責任野党」」
笹島雅彦、「通信傍受法成立 警察庁「慎重に運用」」
2000年8月3日号 「通信傍受法15日施行 報道機関は原則対象外」
8月15日号 「通信傍受法きょう施行」
「電話やFAX令状に基づき 重要犯罪解明に期待」
8月16日号 「社説」「通信傍受 細心の配慮で果敢な運用を」
*「一連の不祥事で国民の信頼が揺らいでいる警察には、細心の注意が求められる。」と指摘しつつも、「だが、警察は必要以上に身を縮め、ひるむことがあってはならない」と警察を激励しています。
▽10月19日号 「フリーの取材も通信傍受対象外 法務省が見解」
*松尾邦弘氏の見解。
2001年3月28日号 「個人情報保護の「義務」 法案を閣議決定 報道機関など適用除外」、「個人情報 本人に管理権=v「誤りには訂正義務 住所・氏名・年収など対象」「義務規定の対象外 「報道機関」定義あいまい」、「社説」「「報道の自由」尊重した審議を」
*社説では慎重審議を求めつつも「一部の週刊誌に見られる、目に余るプライバシー侵害は、私たちのこうした主張を弱め、論外だ」と、週刊誌への敵意を露にすると共に、自らとの差別化を図ろうとしています。
2002年3月31日号 「携帯の覚せい剤取引キャッチ 通信傍受法を初適用」「警視庁3人逮捕」
2003年9月26日号 『治安と再生 第四部 捜査とプライバシー 1』「DNA鑑定網″\想」、「眼球・血管で個人識別 生体情報利用、ルール必要」
9月27日号 『治安と再生 第四部 捜査とプライバシー 2』「防犯カメラ、指針必要」、「車ナンバー読み取り装置 団地の防犯カメラ 捜査と人権に揺れる」
9月29日号 「社説」「治安を脅かす内外の犯罪組織」「警察白書」
*平成十五年度版の警察白書が組織犯罪対策を特集したのを受け、盗聴法強化を主張。
10月2日号 『治安と再生 第四部 捜査とプライバシー 5』「通信傍受 現場の苦悩」
10月4日号 『治安と再生 第四部 捜査とプライバシー 7』「協力渋るネット事業者」
2004年4月6日号 「IP電話も盗聴 米司法省」「接続システムの整備 事業者に義務づけへ」「*米国での通信傍受 容疑者逮捕に威力」
7月8日号 !「社説」「04 参院選」「社会の安全をどう守るのか」
*盗聴法は「規制が厳しすぎて(中略)名ばかりの法律」であると、欧米並みの盗聴法強化を主張。参院選の争点として「各政党、候補者は、その議論を忘れてはならない」と結んでおり、讀賣の熱心さが窺われる。
10月24日号 「組織犯罪防止条約 署名から4年」「国内法整備"放置"」「審議入り「絶望」」
2005年2月16日号 「社説」「自衛隊法改正」「ミサイル防衛強化への一歩だ」
3月16日号 『テロとの戦い 地下鉄サリン10年 2』「備え鈍い重要インフラ」
3月20日号 「社説」「地下鉄サリン」「テロへの備えを迫り続けた10年」
*「通信傍受法も、施行されて5年になるが、適用件数は10件にも満たない。極めて厳格な条件の下でしか、傍受できない仕組みになっているからだ」などと、法整備の強化を主張。
10月3日号 『社説』「バリ爆弾テロ」「日本も対応策を強化しなければ」
*インドネシア・バリ島のテロ事件を取り上げ、改めて「テロ対策」としての盗聴法強化を主張。さらに盗聴法凍結を求める民主党を批判。
2006年1月7日号 !「「テロ対策法案」検討へ」「認定組織構成員 集会・行動など制限 政府、年内に骨格」
9月29日号 ▲『安全保障を考える』
「【詳報】シンポジウム「21世紀におけるグローバルな安全保障」」ジュリアーニ前NY市長特別講演、「【三者会談】「テロリズムと危機管理」」石原慎太郎・手嶋龍一・佐々淳行、「首都大学の「危機管理」講師も参加」、「不祥事への対応、危機管理に「社会」の視点」郷原信郎
2007年1月19日号 「令状なしの盗聴禁止 テロリスト監視 米政権方針変更」
1月21日号 『社説』「宇宙基本法 日本を「後進国」にしないために」
*「地上監視や通信傍受など安全保障上の目的」での宇宙開発を認めない方がおかしい、と主張。
8月6日号 「◆「令状なき傍受」法制化実現へ」
*米国で、大統領に「テロリスト」などへの無令状の盗聴権限を公認したFISA法(外国諜報活動偵察法)改正案が下院を通過したという内容。6日付で成立。
2008年▲3月24日号 『伊予スコープ』「冤罪生まぬ捜査期待」「捜査員「信頼関係築けない」」
*愛媛地方版記事。さりげなく「「信頼関係」を重視する取り調べは、欧米などで行われている司法取引や広範な通信傍受などの“捜査の武器”に乏しい日本警察が築いてきた独特の手法」の一文が入っています。
▽6月16日号 「@らんだむ」「盗聴防止 料金の目安示す」「情報安全管理協会 ガイドライン発行」
*大阪地方版記事。
7月11日号 「「情報通信法」の 研究会を設立」
*「日本再建のため行革を推進する700人委員会」による。
「通信傍受法改正 米上院が可決」黒瀬悦成
7月13日号 「オバマ氏、中道に「変節」」「浸透狙うも批判続出」黒瀬悦成
2009年▽1月30日号夕刊 「通信傍受逮捕去年34人」
2010年▽1月4日号夕刊 「米機テロ未遂男と 過激派の接触 把握」「英情報機関」
▽7月24日号夕刊 『とれんど』「問われる暴力団対策」徳永文一
*盗聴法成立後も、折に触れて盗聴強化を訴える執念深さは産經より上です。
『日本経済新聞』 日本経済新聞社 日刊紙
'97年△6月26日号夕刊 「共産党幹部宅盗聴 高裁判決 国と県に400万円賠償命令」
「「県の職務」再び認定 県警警備部長に過失」
'98年△7月24日号夕刊 「寺西判事補に戒告処分 仙台高裁 政治運動理由で初」
△12月3日号 「政治活動 裁判官への制約 合憲」、「政治的中立 より厳しく」
'99年△5月27日号 「社説」「より透明な通信傍受法を目指せ」
7月8日号 「保坂議員の電話盗聴か」
8月7日号 !「9日委員会採決目指す 通信傍受法案で参院自民」、「商法改正案6日の参院採決先送り 民主の対応二転三転」
8月9日号 「通信傍受法案 自自公、採決強行へ」
8月10日号 「通信傍受を強行採決」、「通信傍受法案強行採決 民社共、差し戻し要求」
8月11日号 「傍受法案 採決をめぐり攻防」、
!「産業界に戸惑いも 携帯電話傍受には巨額の開発費必要」、「通信傍受法 人権と捜査両立に課題」
8月12日号 「首相問責決議案を提出」、「野党、自民に一矢」、「解任決議案 野党の討論時間異例の無制限に」、「飛び交うヤジ 議場騒然」
8月12日号夕刊 「徹夜国会、最後の攻防」
8月13日号 !「通信傍受法が成立」、「社説」「傍受法は人権に配慮し慎重な運用を」、「野党に抵抗疲れ」、「真夏の攻防 与野党明暗」、「日弁連が「遺憾」」、「通信傍受法が成立 厳格運用、カギは国会報告」細野孝雄
8月13日号夕刊 「林則清・警察庁刑事局長に聞く」「通信傍受法 乱用防止、厳格に」
△10月4日号 『風見鶏』「「第3次」小渕内閣の狙い」安藤俊裕
11月6日号 『SATURDAY“X”NIKEKEI』
「ネット発言「実名で」論議」石鍋仁美
11月13日号 「ネット犯罪対策で議員立法」
*こっちの「静香先生」も何とかならないものでしょうかね。
2000年1月20日号 『デジタルエコノミー 第1部・ここまで来た「未来」(1)』
「プライバシー、利便の代償」
8月15日号 「社説」「通信傍受法は慎重運転で」
2001年3月28日号 「法案を閣議決定」「個人情報 保護策急ぐ IT産業 カード業界」、「「個人情報保護法案」閣議決定」「「報道の自由」に配慮不十分」「問題多い「基本原則」適用」森均
10月27日号 「米、テロ対策法発効へ」「通信傍受・資金追跡強化」「大統領26日署名 私権制限鮮明に」吉次弘志
2002年3月31日号 「警視庁 通信傍受法を初適用」「覚せい剤取引を 携帯電話で確認 容疑の組員ら逮捕」
2008年7月10日号夕刊 「米、令状なし盗聴「合法化」 上院が可決」弟子丸幸子
7月11日号夕刊 「米「盗聴法」が成立 大統領署名」弟子丸幸子
2009年1月30日号夕刊 「通信傍受 昨年は11件」「34人を逮捕」
9月21日号 『新閣僚に聞く』「中井国家公安委員長」「警察はシステム疲労」「組織流動化/捜査に新手法を」
*中井氏は「通信傍受だって米国などは人工衛星を使うが、日本は通信が終わったころ(裁判所の)許可が出るシステム。何の武器にもなっていない」として盗聴強化の持論を披露。
2010年△1月28日号 「取り調べ可視化の研究会」「有識者で 来月発足」
2月5日号 「グーグル」「通信傍受機関と協力か」「サイバー攻撃対策で」
*GoogleがNSAに協力する見通しという記事。
2月6日号 「「可視化」2年後に結論」「研究会が始動 捜査手法も議論」
2月11日号 「「可視化」の行方――識者に聞く(上)」「冤罪生む密室 転換を」渡辺修インタビュー
2月12日号 「「可視化」の行方――識者に聞く(中)」「信頼関係構築の足かせ」椎橋隆幸インタビュー
2月13日号 「「可視化」の行方――識者に聞く(下)」「功罪ふまえ国民が選択」堀田力インタビュー
*「賛成派」としては上の二紙に比べますと微妙な論調でしたが、その後盗聴強化を前提にした論調が強くなっています。産業はもちろん、技術面から見た記事も強いです。
『夕刊フジ』 産業経済新聞社 日刊紙
2009年▽4月23日号 「「サイバー軍」新設へ 米軍がハッカー対策」
*夕刊紙。実際の発行日の翌日付です。
『自由民主』 自由民主党本部 週刊紙
'99年6月15日号 「組織犯罪対策三法案が衆院通過」
8月24日号 「「国旗・国歌」「通信傍受」など 重要法案が続々成立」、
「組織犯罪対策関連三法成立に当たって」森喜朗
2005年2月15日号 『L&D BEAT』「銀行口座の不正売買 プリペイド式携帯電話の悪用」「振り込め詐欺 撲滅」、「撲滅ワーキングチーム座長 菅義偉氏インタビュー」「被害急増 一刻も早い法整備を」
*いわゆる「振り込め詐欺」対策にプリペイド式携帯電話の規制を厳しくしたと述べた後で、「組織犯罪化に対処するために、背後にある指定暴力団などに対して、通信傍受を可能にするなど、捜査手法を整えることが必要」と主張。振り込め詐欺に盗聴法が有効と言いたいのか。
!『公明新聞』 公明党機関紙委員会 日刊紙
▲'99年5月29日号 「「通信傍受」法案で上田勇氏(衆院法務委の理事)に聞く」
上田勇インタビュー
▲6月1日号 「通信傍受法案に公明党はなぜ賛成?」
6月3日号 「「懸念」を取り除いた抜本改正」浜四津敏子
8月10日号 「論議は十分尽くされた」、
「通信傍受法案 犯罪から国民守るのが目的」
8月13日号 「通信傍受法など成立」、「一般市民の通信 傍受されぬ」神崎武法、
「参院の良識歪めた牛歩戦術=v
8月18日号 「通信傍受法 組織犯罪の増加に対処。抜本修正で乱用に歯止め」
2000年8月15日号 「通信傍受法 きょう施行」「公明が修正し、昨年成立
組織犯罪摘発を強化」
2005年7月23日号 『主張』「「共謀罪」新設」「国民の不安を払しょくせよ」「犯罪成立の要件を分かりやすく」
*共謀罪修正論。
▲2008年2月28日号 『主張』「適正な運用続く通信傍受法」
『日本の論点2000』 文藝春秋 年刊誌
2000年号 「通信傍受法成立はジャーナリズムの死と国会議員の敗北を意味する」猪瀬直樹
*「通信傍受の対象からジャーナリストを外せば賛成」という盗聴法修正派。
「通信傍受法は諸外国よりはるかに厳格な濫用防止システムをもっている」渥美東洋
*渥美氏は衆議院法務委員会に、盗聴法賛成派の参考人として出席しました。
『正論』 産経新聞社 月刊誌
'99年6月号 「国会改革は無血革命だ」小沢一郎インタビュー 聞き手:佐伯浩明
8月号 !「マスコミ照魔鏡 第38回」稲垣武(以下同)
9月号 「「盗聴法」反対論者の貧しさ」太田耕一、
「キョーコの「朝ナマ」を見た朝は」キョーコ、「マスコミ照魔鏡 第39回」
*何だよ↑このペンネームは;。
10月号 「人権尊重の行き着く先は……」鈴木りえこ(理恵子)
*鈴木氏は参議院公聴会に、盗聴法賛成派の参考人として出席しました。
『文藝春秋』 文藝春秋 月刊誌
'99年9月号 !「日本国憲法改正試案」小沢一郎、「新聞エンマ帖」
『諸君!』 文藝春秋 月刊誌
'99年8月号 「紳士と淑女」
『中央公論』 中央公論新社 月刊誌
2003年8月号 『特集 北朝鮮問題の見えざる最前線』
!「法制度の壁はあるが、弱みを見せてはいけない
時間はわれわれに有利にはたらく」安倍晋三インタビュー 聞き手:橋本五郎
*北朝鮮などの組織犯罪対策について、「組織全体に網をかぶせてゆく、あるいはトップを逮捕するためには、どうしても通信傍受、そして潜入調査が必要になる。(中略、通信傍受法については)起こった事件にしか適用できないというふうに、非常にハードルが高くなっている。」と主張。小見出しには「犯罪封じ込めのため国内法改正を検討すべきか」とあり、犯罪を企図していない段階での予備的盗聴の合法化を主張しているといえます。
『潮』 潮出版 月刊誌
'99年8月号 「公明党へのこれだけの疑問に答える。」神崎武法インタビュー 聞き手:大下英治
*創価学会系の雑誌。
『祖國と青年』 日本青年協議会 月刊誌
1999年7月号(250号) 『巻頭時評』「「通信傍受法」は基本的人権を侵す盗聴法か」吉原恒雄
*左翼勢力は反対するが、むしろ厳格すぎて形骸化する恐れがある、と主張。
『月刊自由民主』 自由民主党本部 月刊誌
1999年6月号(556号) 「組織犯罪対策法Q&A」「組織犯罪から国民を守る通信傍受法」
*かつてWebで公開していたものと同一。
「政策提言」「情報収集衛星導入への視点(上)」中丸到生
7月号(557号) 「政策提言」「情報収集衛星導入への視点(中)」中丸到生
8月号(558号) 「政策提言」「情報収集衛星導入への視点(下)」中丸到生
『ジュリスト』 有斐閣 月二回刊誌
'94年6月15日号 「ドイツの新盗聴法案」井上正仁
*井上氏は盗聴法賛成派ですが、この時点では堂々と「盗聴法案」という用語を使っています。しかし、いざ盗聴法案が現実の物となりますと、「盗聴」の用語を神経質なまでに避けるようになります。
'96年12月15日号 「捜査手段としての通信・会話の傍受(1)」井上正仁、
!「組織的な犯罪に対処するための刑事法整備に関する法制審議会への諮問及び事務局参考試案」法務省刑事局刑事法制課
*盗聴法案の原型。
'97年2月1日号 「捜査手段としての通信・会話の傍受(2)」井上正仁
3月1日号 「捜査手段としての通信・会話の傍受(3)」井上正仁
4月1日号 「捜査手段としての通信・会話の傍受(4)」井上正仁
5月1,15日合併号 「捜査手段としての通信・会話の傍受(5)」井上正仁
6月1日号 「捜査手段としての通信・会話の傍受(6)」井上正仁
7月1日号 「組織的な犯罪に対処するための刑事法整備要綱骨子(案)」
法務省刑事局刑事法制課
7月15日号 「捜査手段としての通信・会話の傍受(7・完)」井上正仁
*井上氏のシリーズは単行本化されています。(そっちを読んだ方が楽、下記参照)
8月1,15日合併号 (S)「犯罪がないのに「捜査」できるのか」井戸田侃
『特集・コンピュータ・ネットワークと法』
「コンピュータ犯罪等の現状と法制度上の課題」露木康浩
9月1日号 !「法制審議会刑事法部会の
「組織的な犯罪に対処するための刑事法整備要綱骨子(案)」
10月15日号 「電話検証をめぐる二、三の問題点」長沼範良
*「電話検証」というのは、この場合盗聴のこと。「検証」であるとして裁判所の許可をもらった上で、覚醒剤密売犯の電話を盗聴したことがあったのです。この論文の結論は要するに、今(この論文が書かれた時点)のままでは許されないが、盗聴の立法化は合憲ということ。
11月1日号 『特集・組織犯罪対策立法』
「〔座談会〕整備要綱骨子の総括的検討(上)」松尾浩也(司会)・浅田和茂・渡邉一弘・岩村智文・田尾健二郎・岡田薫・三井誠、「組織的な犯罪に対処するための刑事法整備に関する法制審議会の審議概要等」三浦守、(S)「整備要綱骨子の実体法部分の検討――(積)荷の重すぎる組織的犯罪立法?」京藤哲久、(S)「通信傍受制度について」酒巻匡
*酒巻氏の論は、「盗聴法修正派」に近い。
11月15日号 「〔座談会〕整備要綱骨子の総括的検討(下)」松尾浩也(司会)・浅田和茂・渡邉一弘・岩村智文・田尾健二郎・岡田薫・三井誠
*浅田・岩村両氏のみ反対、他は賛成派です。
'99年1月1,15合併号 『特集・刑事訴訟法五〇年――第W部 刑事訴訟法の新局面』
「ネットワーク犯罪への手続き法的対応」長沼範良、「組織犯罪と刑事手続」川出敏裕、「警察捜査実務の課題」三浦正充
11月1日号 『特集・第一四五回国会主要成立法律(3)』
「組織的犯罪対策三法の概要等」三浦守
*法学専門誌らしく、淡々とした解説。しかし盗聴法の正当性を自明のものとした立場を取っています。まあ、筆者が法務官僚、しかも盗聴法立案者の一人だから当然ですが。
2000年6月10日増刊号 『平成11年度重要判例解説』
「検証令状による電話傍受の適否」小早川義則
*盗聴法成立以前に裁判所の「検証令状」を取って行われた、覚せい剤密売盗聴は合憲、という判決の解説。
8月1日・15日合併号 『特集・電子取引』
「《座談会》 電子取引法制度整備の課題」稲垣史則、岩間芳仁、〈司会〉内田貴
、神田秀樹、横山経通
「1 立法・制度」「電子署名及び認証業務に関する法律について」酒井秀夫
2002年6月10日特別増刊号(1224号) 「憲法4 いわゆる通信傍受法の合憲性」浜谷英博
*寺澤有氏が盗聴法の違憲を訴え敗れた東京地裁判決(市村陽典裁判長、2001[平成13]年8月31日)の論評。現時点では被告(国)の主張を「説得的」とし、将来の問題に留保をつけつつも判決を支持。
2003年11月15日号(1256号) 『刑事判例研究 第70回』
(S)「通信傍受法以前の検証令状による電話傍受の適法性」後藤昭
*2000年6月10日増刊号小早川義則論文でも取り上げられた、「検証令状」による盗聴容認判決への論説、解説などの紹介。後藤氏は判決を「電話傍受を刑訴法上の検証に当たるとする本決定の結論は、強制処分法定主義の下では、積極的に過ぎたのではなかろうか」と批判。
12月1日号(1257号) 『特集・ハイテク犯罪に対する立法課題』
「ハイテク犯罪に対処するための刑事法の整備に関する要綱(骨子)」北村篤、
*法務省法制審議会刑事法(ハイテク犯罪関係)部会で行われた審議のいきさつと答申。
「サイバー犯罪に対する実体法的対応」山口厚、「ハイテク犯罪と刑事手続法の整備」長沼範良、「押収評議会サイバー犯罪に関する条約(仮称)の概要等」山田利行、「資料(1) ハイテク犯罪に対処するための刑事法の整備に関する要綱(骨子)」、「資料(2) 事務当局提出の修正案による修正に係る対照表」、「資料(3) 統計資料」
*統計は1.インターネット利用者数と人口普及率、2.ハイテク犯罪の検挙件数、3.ハイテク犯罪の検挙件数及びその内訳、4.ウイルスの届出件数・感染実害・感染経路。
2006年10月15日号(通巻1321号) 『特集 国際法と日本の対応』「U 最近の国際法関係事例の分析」「国際組織犯罪と共謀罪」伊東研祐
*基本的には賛成。ただし、政府が共謀罪の根拠として挙げる「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約」では、共謀罪の成立自体は強制していない事、組織犯罪対策ではあってもテロ対策を目的とした条約では無い事も指摘しています。
2010年4月15日号(通巻1399号) 『海外法律情報』「イタリア」「通信傍受(盗聴)法制の見直し」芦田淳
『法学教室』 有斐閣 月刊誌
1998年5月号(212号) 『特集 憲法の新論点 \』
(S)「通信の秘密」棟居快行
*概説的内容であり、賛否に深く踏み込んでいない。
2000年1月号(232号) 『特集 クローズアップ 憲法 7』
「通信傍受法 ◇憲法上の問題点はなにか」鈴木秀美
(S)基本的に多数説(盗聴法合憲)に沿った解説だが、「違憲の疑いがある」ため「法律自体を見直すことも必要」としている。
12月号(243号) 「通信傍受法の施行 ――通信傍受規則等による実施細則――」田口守一
2001年7月号(250号) 『クローズアップ刑事法 4』
「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律」田口守一
*ついでに刑事免責の導入も主張。盗聴法を含む組織犯罪対策三法制定時でも導入が検討されていましたが、見送られたからでしょうか。
『週刊新潮』 新潮社 週刊誌
'99年6月3日号 「近ごろヘンな「読売」政治記事の迷走」
*『讀賣』が自自公連立を先走って報じ、公明党に抗議されたという内容です。
7月22日号 『永田町の怪談』
「保坂展人氏「盗聴」はホントに警察の仕業か」、「福島瑞穂さん「中核派集会参加」をバラされて」、「無定見の妖怪「公明党」解散のすすめ」屋山太郎
8月26日号 『ワイド特集 炎熱列島「奇々怪々」』
「7 アホか「円より子議員」セクハラ国会」
「またしても菅「民主党」の大誤算」
*こちらは「ワイド特集」とは別の記事です。
2000年3月9日号 「「米スパイ網」驚くべき実体」
6月1日号 「法務省「官房長」宅にボウガン発射の司法浪人35歳」
*法務省の但木敬一氏宅にボウガン(弩、機械仕掛けの弓)の矢が撃ち込まれた事件。但木氏は「組織犯罪対策法が絡んだ嫌がらせだ」と主張していましたが、実際は御覧の通りでした。
『SAPIO』 小学館 隔週刊誌
2004年9月22日号 『アメリカは国家情報長官を新設、ロシアは「KGB」復活――この情報戦に乗り遅れるな
「世界情報・諜報戦争」最前線報告』
「アメリカ 世界最強の情報大国アメリカがそれでも「国家情報長官」を新設する「理由」」ジェイミー=ゴレリック(Janue S.GORELICK)
「ロシア 「KGB復活」で「テロ制圧」と「経済支配」に乗り出したプーチンの野望」ウラジミール=ポスニアック(Vladimir POSNIAK)
「情報技術 エシュロンVS.アルカイダ 対テロ戦「見えない攻防」最前線」古川勝久
「特殊工作 米欧露日台を舞台に暗躍する「中国諜報機関」30万人の「標的」」ロジェ=ファリゴ(Roger FALIGOT)
「防諜 日本を丸裸にする外国情報機関から国民を守る「スパイ防止法」を立法せよ」吉野準
「指導者 テロと戦う「唯一の武器」を持たない日本と世界との「インテリジェンス・ギャップ」は拡大するばかりだ」落合信彦
『現代刑事法』 立花書房 月刊誌
'99年12月号 『特集 組織犯罪対策』
「《鼎談》 組織的犯罪対策関連三法の制定と今後の展望」渡邉一弘・田口守一・椎橋隆幸」、「組織犯罪対策の基本視点」渥美東洋、「組織的犯罪対策三法の概要」松並孝二、「組織的犯罪対策法の実体法的側面−加重処罰、マネー・ローンダリング、収益の没収等−」加藤久雄、「組織的犯罪対策に関する刑事手続立法について(上)−証人の保護及び通信傍受−」酒巻匡
*立花書房は警察業務関係出版の老舗。当然盗聴法推進です。編集後記に「「組織犯罪対策関連三法」に関する特集を逸早くお届けできました」(「逸早く」の下線は原文傍点)「"延長国会"、"牛歩国会"には冷や汗をかかされました」とあるのを見ても、その立場がはっきり判ります。
2000年1月号(通巻9号) 「組織的犯罪対策に関する刑事手続き立法について(下) ――証人の保護及び通信傍受――」酒巻匡
2001年1月号(通巻21号) 「「通信傍受法」の解釈 ――その施行に際して――」寺崎嘉博
5月号(通巻25号) 『最新重要判例評釈(45)』
「● 検証許可状による電話傍受の合憲性・合法性」田口守一
9月号(通巻29号) 『特集・国際犯罪・外国人犯罪の内実と手続』
「サイバー犯罪条約」園田寿
2002年6月号(通巻38号) 『刑事立法の動向』
「サイバー犯罪条約への署名について」瀧波宏文
*著者は法務官僚。「通信内容の傍受」について、「必要な立法その他の措置をとる」と定めた条文21条と盗聴法との整合性については、個人的見解として、「現行法制で本条の担保に問題はない」とする。
『刑事法ジャーナル』 発行:イウス出版 発売:成文堂 隔月刊誌
第11号(2008年1月号) 『特集・組織犯罪対策の現状と課題』
「「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律」の概要と傍受実施状況について」大久保仁視
*大久保氏は法務省刑事局付官僚。法務省の立場から、私見も交えて盗聴法の概要と現状を簡潔に解説。今後の「活用」にも期待しています。
『法令解説資料総覧』 第一法規 月刊誌
1999年12月号(通巻215号) 「組織的な犯罪の処罰および犯罪収益の規制等に関する法律」「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律」「刑事訴訟法の一部を改正する法律」三宅浩司
*法務省刑事局刑事法制課係長による、盗聴法など「組織犯罪対策三法」成立の経緯と内容の説明。逐条解説しています。法務省公式見解と見なしてよいでしょう。
『法令ニュース』 官庁法令出版 月刊誌
2000年9月号(通巻632号) 『現代社会と法律』「犯罪捜査通信傍受法」樫村広照
*盗聴法を自明とする立場からの解説ですが、盗聴法賛成でありながら、違憲を指摘している珍しい例。そのため、令状主義を規定した、憲法三五条一項を改憲すべきと主張しています。
『研修』 誌友会研修編集部 月刊誌
2003年2月号(通巻656号) 『論文』「通信傍受と通信事業者の一般的協力義務」長沼範良
*米国盗聴法であるCommunications Assistance for Law Enforcement Act(CALEA)と、英国の捜査権限規制法(Regulation of Investigatory Powers Act、RIPA)の紹介。その上で、「(引用者注:日本でも)通信事業者の一般的協力義務は,今後検討を要する」とプロバイダなどの盗聴協力の義務化の検討を主張しています。
『国際商事法務』 国際商事法研究所 月刊誌
2002年11月号(通巻485号) !「テロで様変わりの米国通信傍受法 〔1〕」城所岩生
*米国愛国者法成立について、米国盗聴法成立史を解説。
12月号(通巻486号) 「テロで様変わりの米国通信傍受法 〔2〕」城所岩生
2003年1月号(通巻487号) 「テロで様変わりの米国通信傍受法 〔3〕」城所岩生
2月号(通巻488号) 「テロで様変わりの米国通信傍受法 〔4〕」城所岩生
4月号(通巻490号) 「テロで様変わりの米国通信傍受法 〔5〕」城所岩生
7月号(通巻493号) 「テロで様変わりの米国通信傍受法 〔6・完〕」城所岩生
*米国愛国者法を逐条解説、最終回では成立後の動きもフォロー。
2006年12月号(通巻534号) 「テロ戦争長期化に備える米国通信傍受法 〔上〕」城所岩生
2007年1月号(通巻535号) 「テロ戦争長期化に備える米国通信傍受法 〔中〕」城所岩生
2月号(通巻536号) 「テロ戦争長期化に備える米国通信傍受法 〔下〕」城所岩生
*2006年に行われた、米国愛国者法の延長・大部分恒久化についての逐条解説など。なお、〔下〕では2006年、英国での航空機爆破テロ未遂事件で被疑者が逮捕されたのは「通信傍受が一役買った」と主張し、令状無し盗聴の合法化を支持しています。
2010年3月号(通巻573号) 「令状なき通信傍受に対する差し止めの可否(ACLU v. NSA)」石井夏生利
*米国における盗聴立法と、それに抵抗する訴訟の歴史。そして令状の受理率は米国は99%以上、日本は100%である事を指摘し、盗聴法を前提としつつも、運用の見直しを主張しています。
*研究所の機関誌ですが、一般の購読も可能です。
『KDDI総研R&A』 KDDI総研 月刊誌
2005年4月号(通巻169号) 「オーストラリアでサーバー上のEメールを通常令状で傍受できる法改正が成立」嶋田実
*従来は盗聴は専用の令状が必要でしたが、時限立法で通常の令状で盗聴が可能になったという内容。
*バックナンバーをネットで公開しています。http://www.kddi-ri.jp/RA/rplist.html
『情報通信学会誌』 情報通信学会 月刊誌
2009年9月号(通巻91号) 『論説』「デジタル通信傍受とプライバシー:米国におけるFISA(外国インテリジェンス監視法)を事例に」土屋大洋
*テロ対策としての盗聴の有用性を強調。なお、米国の盗聴活動として知られるエシュロン(エシェロン)はアナログ時代の存在で、ブッシュ政権ではデジタル盗聴活動を「プログラム」と呼んでいるそうです。
『警察學論集』 立花書房 月刊誌
2000年1月号(53巻1号) 『特集・組織的犯罪対策三法の成立と組織犯罪対策』
「組対法成立雑感」林則清、「組織的犯罪対策法と警察捜査の信頼性」黒川智、「組織的犯罪処罰法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律の概要等について」原田義久・猪原誠司、「通信傍受法の解説」黒川智、「組織的犯罪処罰法に基づく疑わしい取引の届出制度について」井上一志、「薬物対策におけるマネー・ローンダリング対策」大橋亘
*盗聴法を含む組織犯罪対策三法についての警察側の見解と解説。
3月号(53巻3号) 「組織犯罪対策法の背景事情」宮澤浩一、「組織犯罪との闘い:将来性、諸問題及び勝算――EUに特に焦点を合わせて――」ウィリー=ブリュッケマン 青山彩子・久山立能 訳・編集
8月号(53巻8号) 『刑事訴訟法アトランダム』「第8回 通信傍受 ――最高裁判所平成11年12月16日決定を中心に」平良木登規男[ひららぎ ときお]
*盗聴法が、「これから行われるであろう」犯罪への盗聴を認めた事が、学界で「パラダイムの転換」と受け取られたと指摘しています。
11月号(53巻11号) 「通信傍受規則の制定について」黒川智
*「警察の指導論文を掲載した警察界のオピニオンリーダー誌」との事。警察官僚が主な執筆者です。警察大学校が編集しており、警察庁の準機関誌と見られる事もあります。
『警察公論』 立花書房 月刊誌
1997年12月号(52巻12号) 「通信傍受立法をめぐる最近の動向(1)」椎橋隆幸
1998年2月号(53巻2号) 「通信傍受立法をめぐる最近の動向(2)」椎橋隆幸
*「盗聴」用語を何とか避けようとする様が見て取れます。またコンピュータ通信の傍受は「盗聴」という言葉でカバーできないとも。
4月号(53巻4号) 「通信傍受立法をめぐる最近の動向(3)」椎橋隆幸
*別件傍受は、もともとプライヴァシーが制約されている状況で緊急性があるから問題ないと主張。
6月号(53巻6号) 『話題を斬る 320』東狂介、「通信傍受立法をめぐる最近の動向(4)」椎橋隆幸
1999年6月号(54巻6号) 『刑事司法におけるグローバル・スタンダード』「第12話 組織犯罪対策 −通信傍受を中心に−」板倉宏
2000年12月号 「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律の運用に当たっての留意事項 −法の適正な運用のために−」新倉秀也
*警察官が盗聴するに当たっての留意点。指揮系統、細かな手続きの内容など。
*こちらは、「警察実務に関する手引書であり
昇任試験合格のための受験誌でもあります」とのこと。第一線(ノンキャリア)の警察官向け雑誌。やはり、筆者に警察官僚が目につきます。
『警察時報』 警察時報社 月刊誌
2000年4月号(55巻4号) 『社会と刑事法』「社会と通信傍受法(1)」上村卓也
*日本人は「噂を簡単に信じてしまう」「無責任を土台にした風習」があると主張。さらに、「『自由』は『放任』、『権利』は『我が儘』と思い込む」ようになった社会の変化があると認識。それが盗聴法成立を促したと主張しているのか?
5月号(55巻5号) 『社会と刑事法』「社会と通信傍受法(2)」上村卓也
*「予防盗聴や便乗盗聴の可能性は皆無」と主張。
6月号(55巻6号) 『社会と刑事法』「社会と通信傍受法(3)」上村卓也
『治安フォーラム』 立花書房 月刊誌
'99年12月号 「「通信傍受法」の成立について(上)」村上将司
2000年1月号 「「通信傍受法」の成立について(下)」村上将司
8月号(通巻68号) 「情報通信技術の高度化に伴う匿名性の拡大と悪用防止に向けた動き」本田雅俊
*プリペイド式携帯電話とインターネット危険性と法的規制の必要性を主張。プリペイド式携帯電話は、通話料は割高だが、料金先払いであり基本料金がない。また、通話料徴収のために利用者情報を知る必要が無かったので、この記事の書かれた当時は利用者登録が無く、匿名性が高かった。このため、現在は契約時の本人確認や、契約者情報の届出を義務づけるよう規制が設けられた。
(総務省「プリペイド式携帯電話に係る本人確認の徹底」
http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/258151/www.soumu.go.jp/s-news/2004/041130_1.html)
2002年4月号(通巻88号) 「暗号技術概要」仲乃不二美
2007年12月号(通巻156号) 「インターネット時代の通信傍受」土屋大洋
*米国ブッシュ政権の事例を取り上げ、「テロ対策」として行政傍受(犯罪を「未然に」防ぐための公安傍受)を認めるべきと主張。
『法学紀要』 日本大学法学部法学研究所 年刊誌
1998年号(40号別巻) 「通信傍受法について
――将来発生する犯罪についての捜査との関連において――」平良木登規男
『名城法学論集』 名城大学大学院法学研究科 年刊誌
1999年号(27号) 「通信傍受における対象人物の特定
―米連邦最高裁判例を中心にして―」鈴木弘
*アメリカ合衆国の盗聴法判例のうち、人物特定のための盗聴範囲についてを追ったもの。日本の盗聴法については原則賛成だが、立会人が切断権を持たないことなどは問題とする。
『Voice』 PHP研究所 月刊誌
*済みません調査不足です。
『自由』 自由社 月刊誌
*上に同じ。
『週刊ポスト』 小学館 週刊誌
*上に同じ。
『警察白書(平成11年版)』 警察庁編 大蔵省印刷局 税抜き2000円 ISBN4-17-182174-6
*直接盗聴法に触れたページはありませんが、よく見ますと何となく察しがつきます。また、極左や極右、オウムを扱ったページに、日本共産党もしっかり書かれています。つまり要注意団体扱いということ。この辺の意識が緒方氏盗聴事件の底にある、と思う。
『警察白書(平成12年版)』 警察庁編 大蔵省印刷局 税抜き2100円 平成12[2000]年10月2日初版発行 ISBN4-17-182175-4
*盗聴法について、「通信傍受には,慎重で厳格な要件が課されているが,重大な犯罪でしかも連続的,継続的,組織的に行われる犯罪に効果的であると考えられる。」(69頁)と解説。
また、「序章 国民の信頼の回復を目指して」で、警察不祥事について取り上げています。
しかし、盗聴法反対運動は「第5章 公安の維持」で中核派、革マル派などのいわゆる極左暴力集団(左翼過激派)や日本共産党の動向と共に扱い、反対派をまとめて「アブナイ奴」と思わせたいようです。と同時に、盗聴法の標的に彼等が確実に含まれる事も窺えます。なお共産党緒方靖夫宅盗聴事件については無視しています。残念ながら、自分たちのどこが批判されたのか、全く認識出来ていないようです。
!『捜査手段としての通信・会話の傍受』 井上正仁著 有斐閣 税抜き3800円 ISBN4-641-04163-6
*『ジュリスト』連載の単行本化。通信傍受法は合憲、という内容。次項の『組織・企業犯罪を考える』と共に、法律論から見た盗聴法推進の理論的な中心といえます。なお、『盗聴立法批判』(小田中聰樹、村井敏邦、川崎英明、白取祐司共著、日本評論社)と相互に批判しています。難し目ですが、両方一読をお薦めします。
!『組織・企業犯罪を考える』 渥美東洋編 堤和通・中野目善則・小木曽綾・田村泰俊・只木誠・島倉隆・椎橋隆幸・柳川重規共著 中央大学出版部 税抜き3800円 1998[平成10]年3月30日初版 ISBN4-8057-0541-8
*盗聴法以外も含めた、一連の組織犯罪対策法推進派の論文が集合。盗聴法については、合憲という立場や、またフランスでの事例を紹介した物などがあります。
なお盗聴法について扱った論文は以下の通り。
「フランスの電信・電話傍受法制」小木曽綾・只木誠、
「電気通信網による通信・会話の傍受について」渥美東洋、
「通信の傍受について」島倉隆、「電話傍受の適法性について」椎橋隆幸
『複雑社会で法をどう活かすか』 渥美東洋著 立花書房 税抜き4762円 ISBN4-8037-2002-9
*む、むずかしい(^^;。
『捜査の原理』 渥美東洋著 有斐閣 4500円 1979年4月15日初版発行
*この時点で、既にコンピュータネットへの盗聴に言及しています。
『「犯罪捜査のための通信傍受に関する規則」の解説及び関係執務資料』 最高裁判所事務総局刑事局監修 法曹会 税抜き3700円 2001年6月25日第1版発行
*ISBNコード無し。
『全訂 刑事訴訟法〔第2版〕』 渥美東洋著 有斐閣 税抜き5600円 2009年4月10日全訂第2版発行 ISBN978-4-641-04271-1
*相変わらず独特の文体で、読みづらいのが難点。現行盗聴法について「対象犯罪があまりに限定されているため折角の法が利用できない欠点がある」(135頁)としています。なお、刑事訴訟法の学界では、残念ながら盗聴法合憲説が主流ですが、渥美説そのものは主流ではないようです。
『刑事訴訟法[新版]』 田宮裕著 有斐閣 税抜き4400円 1996年3月1日新版発行 ISBN4-641-04152-0
*もっとも有力で、通説的内容。盗聴は合憲の立場ですが、通信傍受ではなく、盗聴と呼んでいます。ただし、椎橋隆幸氏によれば、最晩年(1999年1月12日死去)は「傍受」を用いていたようです(『警察公論』1998年2月号「通信傍受立法をめぐる最近の動向(2)」)。
『刑事訴訟法入門 第3版』 藤木英雄・土本武司・松本時夫著 有斐閣 税抜き2400円 2001年3月1日三版発行 ISBN4-641-11202-9
*入門書なので、通説に沿った解説が主。
『Q&A 組織的犯罪対策三法』 八澤健三郎・加藤俊治著 立花書房 税抜き1143円 2001年9月5日第1刷発行 ISBN4-8037-2381-8
*現役の検事が書いた、警察官・検察官向けの実務書。著者は組織犯罪対策三法立案に関与した担当者。
『司法改革の時代 検事総長が語る検察40年』 但木敬一著 中央公論新社 中公新書ラクレ 税抜き760円 2009年5月10日初版発行 ISBN978-4-12-150319-0
*但木氏の回想と、司法制度改革の持論。盗聴法の現状には「日本ほど令状主義が厳格に守られている国はないと思う」とその「厳格」さを強調しています。
!『「悪魔祓い」のミレニアム』 稲垣武著 文藝春秋 税抜き1619円 2000年4月20日初版発行 ISBN4-16-356160-9
*『正論』誌連載の単行本化。なお『「悪魔祓い」の現代史』の続編です。
『社説の大研究 新聞はこんなに違う!』 産経新聞論説委員室編・著 産経新聞ニュースサービス発行、扶桑社発売 税抜き1429円 2002[平成14]年6月30日初版発行 ISBN4-594-03589-2
*産經の立場(盗聴法なら賛成)の独自性をアピールしつつ、各社の社説を論評した連載記事の単行本化。盗聴法はもちろん、PKO法、国旗・国歌法、首相の靖国参拝問題などの社説が全文収録されています。基本は朝日、毎日、讀賣、日経、産經の5紙ですが、テーマによっては地方紙・ブロック紙や米国・韓国紙も登場します。1998[平成10]年以降の解説執筆者は、飯田浩史・石川水穂・皿木喜久・外山衆司・長野和夫・花岡信昭・三浦淑男・横田憲一郎の各氏。
『警察官僚が見た「日本の警察」』 平沢勝栄著 講談社 税抜き1600円 1999年3月14日初版発行 ISBN4-06-209560-2
*キャリア(国家公務員1種試験を合格して公務員となった者、幹部採用なので非常に昇進が早い。例えば警察ならふつうは巡査からだが、キャリアは警部補から始まる)警察官僚の考えを知るのに格好の著書。「通信傍受法がまだ可決されない」と嘆いています。この本の出た半年後、めでたく平沢氏の望みが叶ってしまったことは、私達がよく知っています。
『日本警察の不幸』 久保博司著 小学館文庫 税抜き514円 2000年3月1日初版発行 ISBN4-09-404261-X
『検察の疲労』 産經新聞特集部著 角川書店 税抜き1300円 ISBN4-04-883627-7
*『産經新聞』連載記事の単行本化。共産党緒方氏宅盗聴事件での検察の対応について触れています。同紙の連載には珍しく、盗聴法賛成から距離を置いていて、中立的な内容です。
『日本の警察 「安全神話」は終わったか』 佐々淳行著 PHP研究所 税抜き657円 1999年10月21日初版発行 ISBN4-569-60819-1
*「行政警察」つまり犯罪を未然に防ぐ事を目的とし、そのためには予防拘禁(危険とされる人物は犯罪を犯していない時点でも拘束する)をも辞さないという視点での警察の概略書。盗聴法もこの発想の延長といえます。(なお、実際に犯罪者を逮捕する事に専念するのを「司法警察」と呼ぶ)
『組織犯罪』 三沢明彦監修 読売新聞社会部治安取材班著 中央公論新社 税抜き1600円 2004年11月10日初版発行 ISBN4-12-003580-8
*強盗やスリ、ピッキングなどの組織犯罪の実情を取材。蛇頭・マフィアなどの犯罪組織やテロ組織まで。その上で、スポット・モニタリングなどの制約で“使いにくい”盗聴法などの組織犯罪対策立法の強化を繰り返し主張しています。社会部治安取材班の内訳は、星春海・ジェイク=アデルステイン・谷口透・堤辰佳・山本広海・西島太郎・鈴木稔・沖村豪・梅村雅裕・村井正美・木下敦子・小林篤子・丸山謙一・金杉康正・西原和紀氏の各氏他。他に地方部、国際部、中部支社、大阪本社、西部支社のデスク・記者などが協力者として挙げられています。
『「見えない敵」に侵される日本 サイバー・クライシス』 宮脇磊介著 PHP研究所 税抜き1450円 2001年1月19日初版発行 ISBN4-569-61455-8
*海外の盗聴機関やクラッカー等の脅威を説き、それへの対抗手段として盗聴法を支持しています。
『エシュロンと情報戦争』 鍛冶俊樹著 文藝春秋 文春新書 税抜き690円 2002年2月20日初版発行 ISBN4-16-660227-6
*国際盗聴組織、「エシュロン」が、アメリカにより経済戦争の武器として利用されている実態を取材。エシュロンを始めとする盗聴の実態、歴史も取材されています。盗聴法そのものについては、現状のままでは盗聴「される」側に立つだけという理由で、スパイ防止法制定などで強化したいようです。
!『暗号と情報社会』 辻井重男著 文藝春秋 文春新書 税抜き690円 1999[平成11]年12月20日初版発行 ISBN4-16-660078-8
*辻井氏は暗号の専門家。PGPで使用されている「公開鍵暗号」など、暗号の種類や歴史、コンピュータ通信における役割などを解説。ただしPGP自体はほとんど取り上げていません。
その一方で、政府による暗号の管理(鍵寄託、あるいは鍵供託)を主張し、しかも「通信傍受が認められなければ、少なくとも通信情報については鍵寄託政策を論ずる意味はない」と盗聴法を必須の存在と主張しています。
『新・ゴーマニズム宣言 第8巻』 小林よしのり著 小学館 税抜き1100円 2000年4月1日初版発行 ISBN4-09-389008-0
*本巻収録の第98章参照。小林氏にはいろいろと思うところがありますが、それはまた別の機会に。
『私は闘う』 野中広務著 文藝春秋 税抜き524円(文庫版) ISBN4-16-760002-1 1999年7月10日初版発行
*盗聴法と直接の関係はありませんが、この本を引き合いに出して「野中氏は変節した」と言った人が多かったので。