更新情報(2005年7・8月分、上から新しい順です)


過去の更新記事
2000年 6月以前 7・8月 9・10月 11・12月
2001年 1・2月 3・4月 5・6月 7・8月 9・10月 11・12月
2002年 1・2月 3・4月 5・6月 7・8月 9・10月 11・12月
2003年 1・2月 3・4月 5・6月 7・8月 9・10月 11・12月
(2003年1・2月の更新はありません)
2004年 1・2月 3・4月 5・6月 7・8月 9・10月 11・12月
2005年 1・2月 3・4月 5・6月

最新の更新情報に戻る


*「我流のすき焼き鍋」の更新情報は、
http://pro.tok2.com/~sukiyaki/renewal.htm
を御覧下さい。

2005/8/30 コミックマーケット参加後、忙しさにかまけていたらもう公示日です。何とかしないと…。
 というわけで、「盗聴法・政党&政治団体アンケート」始めました。総選挙に候補を擁立した全ての政党・政治団体及び、それ以外の主要政党・政治団体(総選挙にかかわるもののみ)に送付したものです。
 また、「盗聴法シリーズ」「第8回」「第9回」「第10回」「第13回」を加筆修正しました。
 この選挙では、ついに民主以外の全党の公約(含むマニフェスト)から盗聴法への言及が消滅しました。また、自民党の「自民党 政権公約2005」では、(073. 犯罪のない世界一安全な国づくり)で「組織犯罪、サイバー犯罪、少年犯罪に対処する関連法整備を推進する」と主張されています。盗聴法が「組織犯罪対策法」と称されながら、肝心の組織犯罪には役立たず、むしろ不特定多数を狙った法であることは「盗聴法シリーズ」「第1回」などで繰り返し指摘してきました。そして今また組織犯罪対策という。
 自民党はどのように盗聴法を強化するつもりなのか…。
 また、野党が非常に歯がゆい!

2005/8/8 衆議院解散!「自民党改憲案」へのリンクを一面から削除し、総選挙仕様にしました。
 手続き論として、参議院で郵政民営化関連六法案が否決されたから衆議院を解散するのは変です。だって、衆議院では可決されているのですから。規定にある両院協議会も衆議院での再採決(三分の二の賛成が必要)も経てはいません。
 竹山徹朗氏の指摘するとおり、「「参院で否決したから、衆院を解散する」という理屈がいかに狂っているか。それは、「これ以降、参院では法案を否決できなくなった」という事実に尽きる。参院の存在意義は失われた。」(【PUBLICITY】1202:太くて力強い線〜USTRと「利権の再分配」)これに尽きます。
 しかし、それでも。これは千載一遇のチャンスです。自公+郵政造反者を含めて過半数割れに追い込み、民主保守派を抑えて盗聴法廃止を実現するには、この時をおいてありません。
 逆転だ!!

2005/8/7 「盗聴法シリーズ」「はじめに」「第9回」「第16回」「第21回」を加筆修正しました。第21回に収録の実在登場人物は、計1517名となりました。
 第9回「盗聴法戦犯議員・裁判官一覧」は、ひとまず最小限の修正です。
 「盗聴法について考える」の更新はこれで一段落し、続きはコミックマーケット明けとなります。ただし、8日に解散となった場合は、何とか時間を割いて選挙仕様の更新を行う予定です。

 7月12日、鹿砦社の松岡利康社長が大手パチスロ機器メーカー「アルゼ」及び阪神タイガース球団に対する告発書籍、及びそれに関連するインターネット上での記事について、名誉毀損の疑いで神戸地検特別刑事部に逮捕されました。名誉毀損訴訟で刑事事件となるのはきわめて稀です(過去には今は亡き『噂の真相』がやられている)。検察は証拠隠滅の恐れを理由に挙げましたが、対象となった書籍は現在でも発売中です。同社の月刊誌『紙の爆弾』8月号でもアルゼ告発記事を特集したのが引き金ともいわれていますが、こんな馬鹿な話はありません。
 ほとんどの場合、名誉毀損は名誉を毀損されたと認識する側が、民事訴訟に訴えます。検察や警察が動くことはまずありません。ところが今回は、いきなりの逮捕です。アルゼは警察官僚OBの有力な天下り先であり、阿南一成社長は警察OB兼元自民党参議院議員(盗聴法に賛成した一人)です。鹿砦社はアルゼなどのパチンコ・パチスロ業界と警察との癒着も告発していました。異例の刑事事件化は、警察不祥事が明るみに出ることを恐れたともいわれています。あからさまな言論弾圧事件です。
 記事即逮捕は、戦前に宮武外骨氏がよく食らった手です。このような手法が認められるならば、企業や警察の告発記事は何一つ書けなくなります。
 8月1日、タイガース元スカウトの長女(元スカウトは自殺したとされたが、他殺ではないかという内容の告発本『タイガースの闇〜ある名スカウト“自殺”の謎』を鹿砦社から出した)が起訴されました。
「鹿砦社」社長と球団スカウト長女、名誉棄損罪で起訴(『讀賣新聞』8月1日)

 中川昭一氏や安倍晋三氏らが日本放送協会(NHK)番組に政治介入したのではないかという事件。月刊『現代』9月号を買ってきました。もちろんお目当ては魚住昭「NHK VS. 朝日新聞「番組改変」論争 「政治介入」の決定的証拠
――中川昭一、安倍晋三、松尾武元放送総局長はこれでもシラを切るのか」
 この事件は、国際実行委員会主催の「女性国際戦犯法廷」を取材し、2001年1月30日に放映された「問われる戦時性暴力」の内容が政治的圧力により改竄されていた、と『朝日新聞』2005年1月12日号に報じられたことが発端です。
 この民衆法廷では旧日本軍の性暴力を告発したのですが、肝心の元従軍慰安婦の証言はわずかしかなく、加害兵士の証言も削除され、判決にも深くは触れない内容でした(昭和天皇「有罪」などの箇所を削除)。その一方で、秦郁彦氏の反論インタビューを二度登場させ、法廷の欠陥を強調した内容でした。さらに、44分枠の番組が40分に短縮されていました。
 かねてからこの件には維新政党・新風や同党党員の西村修平氏による「NHKの『反日・偏向』を是正する国民会議」、大日本愛国党、日本世論の会、日本会議などの抗議があり、2ちゃんねるでも法廷を非難するスレッドが立ちました(「NHKが極左団体に加担!女性戦犯法廷特集を放送!」「NHKが極左団体に加担!女性戦犯法廷特集を放送!」など。タイトルは同じだが別のスレッド)。この時点で、政治家の圧力説は存在しました(『週刊新潮』2001年2月22日号(鐵扇會サイトより))。また、産經新聞社が放送内容をやはり「偏向」と批判しました。当時の主な報道一覧は「NHK・ETV2001改ざん問題資料集」にあります。この問題は、かねてより継続している従軍慰安婦問題論争の続編と言うべきで、従軍慰安婦は性奴隷ではなかった、強制連行はなかったとする側からの番組への批判という形となっています。
 それが、今年になってやっぱり政治家の圧力があったという朝日の記事となりました。しかし、名指しされた中川氏と安倍氏は圧力を否定し、朝日新聞の謝罪を要求。朝日の記事では匿名となっていた松尾氏が名乗り出て、「圧力を感じたことはなく、政治介入があったとは全く思っていない。記事は私の発言と逆の内容になっている」と批判。いつの間にか「朝日の極左記者が安倍晋三氏を陥れようとした」という話になっていました。また、朝日は取材に際し、証言をテープに録音したと言われていましたが、出そうとはしませんでした。朝日は2004年夏、「東京慈恵医大の補助金流用問題に絡み、取材相手の約束に反して無断で録音し、外部の第三者に録音したMDを渡した記者を取材倫理に反するなどとして「退社処分」とした。この際、記者倫理として「取材内容の録音は相手の了解を得るのが原則」との見解を掲載した。」(『毎日新聞』「朝日の取材資料問題:自民が取材拒否、異例の機関決定 問われる「知る権利」」)ため、出そうにも出せなかったのでしょう。出さなければ嘘吐き呼ばわり、出せば倫理に反する。安倍氏支持者は、朝日の弱みを見透かして責め立てました。
 しかし、当の安倍氏が「この模擬裁判は、傍聴希望者は「法廷の趣旨に賛同する」という誓約書に署名しなければならないなど主催者側の意図通りの報道をしようとしているとの心ある関係者からの情報が寄せられたため、事実関係を聴いた。その結果、裁判官役と検事役はいても弁護士証人はいないなど、明確に偏って内容であることが分かり私は、NHKがとりわけ求められている公正中立の立場で報道すべきではないかと指摘した。」(「朝日新聞の記事『NHK番組に中川昭・安倍氏「内容偏り」 幹部呼び指摘』に関し」、強調引用者。VAWW-NETジャパンの反論は「安倍晋三氏の事実歪曲発言について」)との見解を出しています。「公正中立の立場で報道」しろと事前に言ったのですから、この時点で話は終わっているはずなのです。事前検閲を認めているのですから。
 ところが安倍氏の支持者にとってはそうではないらしい。
 ネットで最も熱心に安倍支持、朝日批判を行ったと思われるgori氏の見解
朝日新聞、捏造報道で安倍潰しのまとめ(1/13)」

安倍氏がNHKに指摘した「公正中立の立場」の根拠は:
放送法(国内放送の放送番組の編集等)
第3条の2  放送事業者は、国内放送の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
1.公安及び善良な風俗を害しないこと。
2.政治的に公平であること。
3.報道は事実をまげないですること。
4.意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

朝日新聞は敢えて安倍氏の指摘の根拠である放送法3条の2を黙殺し、あたかも安倍氏の行為が憲法や放送法に規定されている表現の自由や番組編集についての外部からの干渉排除に抵触するかのような記事を書いているが、それだけでなく安倍氏のコメントにある通り二つの捏造を織り交ぜて記事を脚色している事が判明した。

NHK自から訪問して行われた説明において、放送法3条の2に抵触しないよう「公正中立」の立場で報道すべきではないかと指摘したことが表現の自由を妨げる検閲行為か?編集権への干渉か?
いやいや全く違うだろう。なぜならNHKが放送法3条の2に抵触しないような「公正中立」な報道を行っていると認識があるのならなんら臆する事無く放送すればよい話。」
(引用者注:放送法全文は「放送法」参照)
嘘吐きは誰だ?!NHK問題の真相(報ステ安倍晋三発言全文)」(1/14)」
「4年前にこの出鱈目裁判ゴッコを特集した番組の内容が適正な内容に改変された」

魚住昭が月刊現代で朝日新聞の太鼓持ち(8/1)」
「独自取材メモの信憑性について一切の検証がなされていない」
 まず「公平中立」の件。放送法は、gori氏の挙げた条文の前にはこのような規定があります。
(放送番組編成の自由)
第3条 放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。
 安倍氏にいったい何の権限があるのか
 そもそも、安倍氏の支持者は安倍氏が「公平・公正」な存在であるという大前提があります。安倍氏の発言を額面通りに取っている。
 gori氏の場合は事前検閲は認めていないけれども、「公正なる安倍氏による検閲は正当」という前提が明らかにあります。ネットでは
NHK番組政治介入問題を考える 偏向番組の是正は政治家として当然の責務ではないか」(菊池光氏)
■2005/07/31 (日) この時代総合月刊誌を読んでいる人間を私は信じる。」(勝谷誠彦氏)などが典型例。
 しかし、安倍氏は「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」会員として、以前から従軍慰安婦強制連行は虚偽であるとの立場の元、活動してきた人物です。要するに一方の当事者であって、公正な第三者ではあり得ません。
 安倍氏の支持者は、自分が安倍氏の見解を支持していることを、安倍氏が公正であるとすり替えているのです。ただし、「NHKが放送法3条の2に抵触しないような「公正中立」な報道を行っていると認識があるのならなんら臆する事無く放送すればよい話」という点については全くその通りで、安倍氏の圧力が無く自発的に改変したのであれば、NHKの弱腰ぶりは一層質が悪いということになります。
 gori氏らが事前検閲を正当としていることは心底恐ろしい。なぜなら、批判ができるのも公に発表されたからこそです。事前にgori氏らの言う「公正」な内容に改竄され、そのことが社会に知られることがなければ、改竄前の内容はそもそも無かったことにされてしまう。第三者にとっては、公正か否かを検証する機会すら失われてしまうのです。公平・公正というのは、安倍氏やgori氏らにとっての「公平」でしかない。極左だから、「反日」だから朝日は間違っているという。あるいは北朝鮮の陰謀だと安倍氏らはいう。しかし、対立する意見同士の議論があったこその言論の自由なのに、自分が間違っていると思う意見は聞く耳を持たず排除されるべきと考えるなら、それは言論弾圧でしかありません。安倍・中川氏らは異論の排除を前提にしています。
 安倍氏は国家公務員特別職(代議士)であり、与党の役職者(自民党幹事長代理)ですが、政府の官職を一時的に帯びているだけの人間を全面的に信頼し、反対する人間を虚偽と断ずるのはどう考えてもおかしい。

 さて、魚住氏の記事です。
 gori氏は意図的にかどうか知りませんが、テープから起こしたのではないかという点について触れていません。一方で、勝谷氏はテープから起こしたのではないかとした上で、安倍・中川氏の政治介入を「忠告」と評価しています。
 この記事では安倍氏の「(引用者注:取材した本田雅和記者が)なんの約束もなく、夜遅くにいきなり私の家にやってきて」(『諸君!』2005年4月号)などの主張が嘘であることが暴かれています(実際は午後6時過ぎ)。
 記事はテープから起こした可能性が高いと思いますが、私は公人に対しては隠し録りもやむなしと思います。安倍氏は代議士であり、国民の代表者なのですから、当然職務に応じた責任を持ちます。まして与党の要職者なら当然のことです。あとから「そんなことは言っていない」「朝日だから嘘に決まっている」などと言い訳されぬよう、動かぬ証拠を録るのはむしろ当然。
 私見では、朝日新聞社が直接魚住氏に働きかけたということはないと思います。
 かつての『噂の真相』が典型でしたが、新聞記者が自主規制など諸々の事情で自社で記事にできないネタを、雑誌に横流しにするのよくあることだからです。恐らく、自社の弱腰に業を煮やした内部の者による行為とみるのが妥当でしょう。(「NHKへの政治介入はもはや明らかでは!? 『月刊現代』に掲載された「証言記録」」(山岡俊介氏8/5))

 この件で問われるのは、朝日新聞社の弱腰ぶりです。安倍・中川氏に自分の手で徹底して反論を行おうとせず(朝日新聞NHK問題特集)、「記事中の(1)中川氏が放送前日にNHK幹部に会った(2)中川、安倍両氏がNHK幹部を呼んだ、という部分に疑問が寄せられていました。(中略)
当事者が否定に転じたいま、記事が示した事実のうち、(1)(2)については、これらを直接裏付ける新たな文書や証言は得られておらず、真相がどうだったのか、十分に迫り切れていません。」(NHK番組改変問題2―取材の総括)と言い出す始末でした。実際は魚住氏の記事を見る限り、テープに「直接裏付ける証言」が記録されている可能性がきわめて高く、テープを出すことを極度に恐れていたとしか言いようがありません。自分のことなのに、まともに記事にできていないのです。これでは安倍・中川氏支持者に馬鹿にされて当然です。
 左翼左翼と言われる朝日新聞社ですが、実際は大したことはありません。1999年8月13日の一面「盗聴法が成立」を縮刷版では「通信傍受法が成立」と改変してしまうようなだらしない新聞です。
 と言って、捨ててはおけません。政府の官職を持つ「公正な」人間だから、圧力を掛けて良いのだなんて、そんな馬鹿な話が許されてはなりません。彼らは「絶対に正しい自分」を自認し、他人を殺すことになんの痛痒も感じない。これは言論だけの比喩ではありません。
 朝日に必要なことは、返り血を浴びても、自らが傷ついても真相を明らかにすることです。本気になれば、安倍・中川氏や自民党の隠悪を明るみに出す力はあるはずです。このままなあなあで済ませようとするなら、言論の自由にとって、そして人間にとって、再び大きな禍根を残す事になります。政治家の間違いを指摘できなくなれば、彼らを誰も止められなくなるのですから。そして、そのことによって私たちの命に関わろうとも、政治家たちは責任を取ろうとはしないのです。
 しかしまあ、「朝日だから嘘に違いない」論者は楽で良いです。こちらは盗聴法について、賛成派に揚げ足を取られないよう裏取りに膨大な手間を掛けているというのに………。尤も「警察は信用できない」とは書いていますが、それは警察が信用できるとの自民党の主張に、緒方事件など実例に挙げて反論したからそうなったまでです。

 以下、gori氏について余談。
永岡議員の自殺を利用する、犬畜生以下亀井・平沼(8/1)」
 自民党の永岡洋治衆議院議員が1日、自害して果てました。謹んで冥福を祈ります。
 派閥(志帥会)会長の亀井静香氏が「(郵政民営化関連法案への対応で)相当悩み苦しんだのが事実なんだろう。自殺をすべきようなことがほかに起きていたとは思えない」と言ったのを、gori氏は「原因も不明の突然死を、完全なる憶測のみで郵政民営化法案への対応が原因と決め付け、政局に結びつけようとするのは腐ってるとしか言い様が無い。派閥のメンバーはその死すら利用される捨て駒か?!」と弾劾しています。
 ほーう。
 完全なる憶測のみでイラク邦人被害者たちを「馬鹿日本人三人バクダットで拘束」と罵倒し、「馬鹿三人は日本国民全員に死んで詫びても足りない」「その三人は日本にとって全く価値がない。殺したいなら殺せば?」と言い放ったのは何処の何奴ですか? 本当に人命を利用することに憤りを感じるならば、政敵であろうとのっけからこのような罵倒ができるはずがありません。つまり、gori氏は永岡氏を味方と認識したから憤っているに過ぎません。恥を知れ!
 傑作なのは「東証1部と2部に上場されていた株式の時価総額が昨日の終値から前場だけで一気に13兆5千億円減っている。

全てをイラクで拘束された日本人3馬鹿トリオのせいだとは言わないが、数兆円は間違いなくこいつらの責任。そのせいで大損こいて自殺する人が出たら、3馬鹿トリオが殺したと言って間違い無いだろう」(「イラクで拘束邦人が日本に掛けた迷惑料既に13兆5千億円」)じゃあ民主党の菅直人氏が株価下落を小泉首相の責任と批判したのを叩いた貴方は何なのかと。(「本日の殴り書き」)
 それこそ「投資家の自己責任」というのではないか?
 株価が下がっても政府を批判してはいけないが、人質如きが株価を左右するのはけしからんと言いたいのか? そんな馬鹿な!

 gori氏に限らず、批判を通り越して、被害者へのリンチ(私刑)を行った連中のことは、よーく覚えておきます。西村眞悟氏とか石井英夫氏とか山形浩生氏とか勝谷誠彦氏とかその他多数。大体、松岡利康氏が逮捕されなければならないのなら、彼らの方がよっぽど酷い内容ですから、当然全員逮捕されてしかるべきと言うことになります。もちろん、言論に刑事告訴で対抗するのはおかしい。けれども、松岡氏が捕まり、山形浩生氏らがのうのうとしているのをみると、つくづく世の中おかしいと思います。

 で、gori氏の文章を読んで思ったのですが、盗聴法成立の頃(1999年)の古い文章と、最近(2003年以降)とは、明らかに調子が違います。
 単に自衛隊のイラク派兵を支持し、撤退すべきではないと言うだけなら、「「劣化ウランで自衛隊が被爆しちゃう」なんて頭の悪い主張で反日プロ市民団体設立」「行くなと言われてるのにワザワザ金と自己満足の為にイラク入りして、捕まってテロリストに日本を脅すネタを提供して、その損失を国民の税金で賄わさせる糞迷惑な連中」などと憎悪する必要はどこにもありません。
 そう、特に最近の文章には「まつろわぬもの」への憎悪を感じます。自民党支持だから、自衛隊派兵賛成だからというものではない情念が。たとえば、劣化ウランの危険性がどの程度かという検証以前に、劣化ウランのことを問題にするなんてとんでもない、そんな奴は「反日」に決まっているという頭ごなしの思い込みがあります。自分に反対する者への憎悪に突き動かされなければ、政敵を助けるなど真っ平ごめんと思わなければ、このような罵倒にはなりません。彼がいかにして政敵への憎悪を募らせ、悪辣なデマゴーグ(煽動者)になっていったのか。
 迷惑料云々の項目では、人質を擁護した活動家に対して「マジでこいつらが集会してるとこに遭遇したら胸ぐらひっ掴まえて殴り倒したい気分」と言っている。だったら私を殴ってみろ。コミックマーケットに行くから。このような人物に賞賛されるくらいなら、殴られた方がマシだ。怖いけど。
 そういえば、全く逆の立場から山本夜羽音(やまもと よはね)氏が「「ジサクジエーン」という主張だけは、俺の前で披瀝した瞬間にグーパンチが飛ぶので覚悟してブってください。」(「2004-04-13 言いたいのは山々なのだが。」)と書いていました。gori氏は「自作自演」説は採っていないのですが、両者の怒りを比較するなら、私は当然山本氏に左袒します。

 私は「盗聴法について考える」で、積極的に賛成派、推進側の主張を紹介し、その問題点を一つ一つ指摘する方法を取っています。賛成派が、反対派がどこで何を言ったのか、出典も可能な限り明らかにすることで、検証に堪えるよう努めているつもりです。
 しかし、そうした地道な努力を嘲笑うかのように、頭から政府の言うことだから正しいに決まっている、朝日の言うことだから嘘に決まっているという主張が流布している。当たり前ですが、政府を批判する者は政府の主張がまちがっていると認識しているからなのに、そのことには全く思い至らず、何か陰謀があるに違いないとばかり主張する。そういった現象を目の当たりにして、自分の力不足に無力感を感じます。だからといって、諦めてしまうわけには行かない………。(この忙しい時に何長文書いているんだ私は)

2005/8/6 しばらく記事作成に時間が掛かっていました。また書きたいこともたまっていますが、まずは更新情報です。
 「盗聴法シリーズ」「はじめに」「第13回」「第15回」「第17回」「第18回」「第19回」「第21回」を加筆修正しました。第21回に収録の実在登場人物は、計1514名となりました。
 今年に入ってからの刑法改正案における共謀罪の追加・人権擁護法案・米国愛国者法などについての動向を加筆しています。
 また、イラク日本人人質事件についても加筆しました。「自作自演」説のデタラメさや、日本国内で巻き起こった被害者へのリンチの極悪さをやや詳しく記したため、若干長くなっています。本筋からやや外れるため、どこかに分離するかも知れません。
 衆議院が解散すれば、すべての法案は廃案となり消滅します。小泉首相は郵政民営化法案が参議院で否決されれば解散、と公言してきました。しかし、参議院の議決を理由に解散したことは過去にありません。また、可決されるかどうか微妙な段階です。もし否決されれば、予告通り解散を選ぶのか、それとも………。念のため、コミックマーケットと両面で臨戦態勢に入ります。

2005/7/20 「盗聴法シリーズ」「第8回」「第13回」「第21回」を修正しました。第21回に収録の実在登場人物は、計1483名となりました。
 また、寺澤有氏が盗聴法を違憲で訴えた訴訟の高裁判決で、寺澤氏敗訴の判決を下した裁判長の名を「伊藤宝子」としていましたが、正しくは「伊藤瑩子(いとう えいこ)」の誤りでした。
 伊藤氏及び読者の皆様にご迷惑をおかけしました。お詫びして訂正します。

2005/7/15 「盗聴法シリーズ」「第14回(国会議員盗聴法賛否一覧)で、属性の変化した部分などを修正しました。また、林義郎氏(衆議院・自民、引退)のみが細字となっていたのを修正しました。
 「リンク・盗聴法賛成派(2,マスコミ)」からリンクしている、
「LIVE2004ニュースJAPAN」が
LIVE2005ニュースJAPAN
となっていたため、表題を修正しました。
 「リンク・盗聴法反対派(1,政党・政治団体)」からリンクしている、
都政を革新する会」のアドレスが、
http://members.jcom.home.ne.jp/tokakushin/index.htmlから
http://www.tokakushin.org/index.htmに移転していたので、リンクを修正しました。
 からリンクしている、
新宗教新聞」のアドレスを、
http://www.shinshukyo.com/press/index.htmlから
http://www.shinshukyo.com/press/back.htmlに変更しました。これは、これまでのアドレスではフレームが表示されず、バックナンバーなどの目次が見られないためです。
 また、以下のサイトへのリンクを追加しました。
情報紙「ストレイ・ドッグ」(山岡俊介取材メモ)」(山岡俊介氏)
日本ジャーナリスト会議
 山岡氏は4日、自宅を放火されました。(本紙・山岡宅放火、報道以上の被害(Netscape4.Xでは、本文以外字が化けます)、
放火:ジャーナリストの山岡さん宅 雑誌など焼く 東京(毎日新聞)など)
 山岡氏は無事でしたが、過去に武富士の醜聞取材中に、武富士側に盗聴されるなどの嫌がらせを受けていました。犯人は不明ですが、山岡氏に批判された何者かによる、言論へのテロ事件である可能性が濃厚です。こういう馬鹿者は断じて許してはいけません。言論には言論で対抗すべきなのです。
 「リンク・盗聴法その他」からリンクしている、
社会主義青年フォーラム」のアドレスが、
http://youngsocialists.ram.ne.jp/index.htmlから
http://www.youngsocialists.jp/index.htmlに移転していたため、リンクを修正しました。ただし、現在のところ旧アドレスでも閲覧できます(新アドレスに転送されます)。
 「リンク・総記−情報科学一般」からリンクしている、
2ちゃんねる」(西村博之氏)
の紹介文を加筆しました。ちなみに、「盗聴法について考える」の方で紹介している、関連掲示板のアドレスは随時更新しています。

2005/7/12 「盗聴法シリーズ」「第17回」「第18回」「第19回」「第20回」を修正しました。女性誌の記事を挙げたのはこれが初めてです。
 『週刊女性』1999年6月22日号の記事はgori氏の記事に触れられていたものです。こういうひょんなところから記事を見つけられるのはネットのありがたいところです。しかし、氏の「「盗聴法、これでプライバシーがバレバレに」っつーのは如何にも女性週刊誌らしくゴシップとスキャンダルにしか興味の無い半脳死状態のオバハン向けの見出しって感じでイイねぇ」という感想。さては、見出ししか読んでないな!
 実際のところ、電子メール盗聴を通常の郵便にたとえて説明しようとしたため、解説に無理のある部分があります。しかし、2ページの記事としてはなかなか頑張ってまとめてある内容です。この他盗聴法反対ではなく、むしろ身近な盗聴の実態を取材した『週刊女性』誌の記事と読み比べるのもよいでしょう。(さらに、余裕があれば専門誌である『ラジオライフ』誌も)
 あとは、コンピュータ誌やコンピュータゲーム誌の記事をもっと欲しいです。特に、コンピュータゲーム業界が、盗聴法についてどう考えているのかが知りたい。(そもそも、ゲームキャラの村雨恭子さんにあやかった名義ですしね)
 また、目次である「盗聴法シリーズ」から、記事への誤ったリンクがありました。読者の皆様に大変ご迷惑をおかけしました。お詫びして訂正します。

2005/7/10 一面から、プロバイダ責任法案リンク先が削除されていたので、リンクを削除しました。自民党改憲案(正確には、自民党新憲法起草委員会各小委員会要綱)へのリンクを追加しました。
 ただし、これは4月4日時点のもので、その後両論併記となっている部分を意見集約した改訂版が7月6日、発表されました。
新憲法に「自衛軍」明記…自民起草委の要綱素案」(讀賣新聞7月6日号)。1994年に改憲案を発表して以来、渡邉恒雄氏(懲りずにプロ野球界に帰って来た)の悲願と聞く改憲のため、早速讀賣は社説で後押ししています。国家公安委員会に荻野直紀氏を送り込み、盗聴法強化を主張させた(今年5月23日限りで、産業経済新聞社の吉田信行氏に交代。讀賣新聞社の命令という証拠はないが、現職の讀賣社員が国会で任命された職に送り込まれた以上、そう判断しても誤りではあるまい)り、ユスリ新聞ぶりが目に余ります。政府と癒着することを是としている新聞が、どの面さげてジャーナリストを名乗り、あまつさえ他紙や週刊誌を批判できるのでしょうか。
 振り込め詐欺(おれおれ詐欺)関連では、たとえば菅義偉氏(久しぶりに聞く名です)が自民党機関誌『自由民主』で「背後にある指定暴力団などに対して、通信傍受を可能に「するなど、捜査手法整えることが必要です。」訴えています(「振り込め詐欺撲滅  『罰則強化 本人確認の義務』
「撲滅ワーキング座長 菅義偉インタビュー」
」。誤字は原文ママ)。現行法で、暴力団への盗聴が不可能というわけではないので、これも振り込め詐欺への盗聴法適用を主張していると言うことでしょうか。
 振り込め詐欺は組織犯罪でも何でもない事例が多数を占めると思いますが、例によって例の如くです。また、発信元がランダムである可能性の高い、また長期にわたって同じ相手に犯罪を働くわけではない振り込め詐欺に、盗聴法を適用させれば使えると思う発想はよく分かりません。結局、すべての通話に投網をかぶせたいのではないかという、当初の懸念通りの展開です。
 自民党の改憲案ですが、政教分離の緩和、表現の自由は「青少年の健全育成に悪影響を与えるおそれのある有害情報や図書の出版・販売は、「公共の秩序」に照らして、法律によって制限されうる」とした箇所は、そのままと思われます。これまでも「公共の福祉」に反しない限り表現の自由は認められるとされてきましたが、自民党案は比べものになりません。表現規制を明記することは、「自民党にとって」有害な表現への弾圧を、憲法上でも保障することに繋がるからです。もちろん、政権政党が他のどの政党に移ろうと同じです。大日本帝國憲法第29条。

日本臣民ハ法律ノ範囲内ニ於テ言論著作印行集会及結社ノ自由ヲ有ス
 「法律ノ範囲内」とあることで、事実上法律による言論弾圧が自由にできたのが大日本帝國憲法下の日本でした。新聞紙条例(のち、新聞紙法)、治安維持法などがその好例です。
讒謗律・新聞紙条例条文(抄)(山紫水明氏サイトより)
治安維持法条文(Yoshizaki氏サイトより)
治安維持法(昭和三年六月二十九日、勅令第百二十九号改正)(同上)
治安維持法(昭和十六年三月十日、法律第五十四号新規公布)(同上)
 自民党新憲法起草委員会案は、大日本帝國憲法さえ規定していない言論制限対象を盛り込もうというのですから、言論弾圧の意図は明白です。
 「自分にとって」「間違った」言論は取り締まるべきだと考えるならば、言論の自由はそもそも成り立ちません。自民党の議員は、「自分が正しい」としか考えがないのでしょうか。こういうふざけた改憲案が、公明党や民主党との取引の中で薄められることはあっても、確実に1〜2年以内に現実のものとして現れてきます。もしも国民投票となったなら、断固として否決するしかありません。
 さて、更新情報です。
 「盗聴法シリーズ」「第13回」「第15回」「第17回」「第18回」「第19回」「第21回」を修正しました。第21回に収録の実在登場人物は、計1481名となりました。ただし、これは増えたわけではなく、赤尾敏氏の収録漏れを補ったものです。訂正します。

2005/7/5 「リンク集目次」から、「リンク・議会と選挙」の関連項目として、
リンク・盗聴法反対派(3,その他)」「リンク・盗聴法賛成派(3,その他)」としていた部分は、
リンク・盗聴法反対派(1,政党・政治団体)」「リンク・盗聴法賛成派(1,官公庁・政党・政治団体)」の誤りでした。長い間ご迷惑をおかけしました。謹んでおわびし、訂正します(3にも関連サイトがありますが、関連性は1の方が強く、現状はこちらのみとさせて頂きます)。これと同様に、「リンク・議会と選挙」からの関連リンクも訂正しました。
 「リンク・コンピュータゲーム一般」からリンクしていた、
CREATE」(咲希氏)
に接続できず、移転先も発見できないので、リンクを削除しました。残念です。
 また、以下のサイトへのリンクを追加しました。
AdvanceBase」(タロット氏)
Somewhere in Time
アクセスアップ.ORG
 「リンク−外交・国際問題(アメリカ合衆国)」に、以下のサイトへのリンクを追加しました。
暗いニュースリンク
 「リンク・小林よしのり氏関連」に、以下のサイトへのリンクを追加しました。
エセ保守監視小屋」(過去ログ倉庫”管理”人 ◆usfkPamJOI氏)
 新たに「リンク−政治」を設け、以下のサイトへのリンクを追加しました。
五十嵐仁の転成仁語」(五十嵐仁氏)
天木直人のホームページ」(天木直人氏)

2005/7/1 「リンク・Sa・Gaシリーズ」に、以下のサイトへのリンクを追加しました。
予感〜Presage〜」(くねりずあいり氏)
さがふろんてぃあ戦略指南所」(若津源一郎氏)
焼肉魔王のサバのほね」(焼肉魔王氏)
ノーフューチャー」(アビル氏)
タクミドットネット」(タクミ氏)
Cro×2」(黒済クラウン氏)
+++ うさぎさんとくまさんの趣味のページ +++」(猫被ゆりあ・萌沢氷花氏)
ひつじ小屋」(めい氏)
 また、以前リンクしていたまさひろ氏(「まさしろ」より名義変更)のサイトが、
まさひろのデータ置き場」(まさひろ氏)
として移転復活していたので、再びリンクを追加しました。
 さらに、リンク集の注意書きも加筆しました。そろそろSa・Gaリンクも分割が必要ですね。メッセージが手抜きですが、時間がないのです、済みません。
 「リンク・盗聴法反対派(3,その他)」のタグに抜けがあり、不必要な太字になっていたのを修正しました。
 なお、一面で「コンピュータウィルス」とあったのを、「コンピュータウイルス」と訂正しました。「イ」は大きいのが正しいとのことです。


最新の更新情報に戻る
盗聴法について考えるに戻る